名探偵の弟は特一級異能力者らしい

名探偵の弟は諦めたらしい ページ32

Asaid

俺は兄さんの元へ送った伝書鳩から手紙を受け取る

『“いいよ。旧家って事言っちゃっていいの？諦めたの？まあそれは置いといて多分最近起こってる猫の行方不明と人の行方不明や家出の事件だろうね。麗しの令嬢なんて言うけどこの間来た女の人を囮にしたんだねぇ。じゃ、時間までに箕浦さんに言っておくよ”……か、兄さんらしい文だな』

僕が諦めた

兄さんに隠し事は無理だ

例え捕まっても良い

今は犯人を捕まえなければ

その為にみっちゃんを連れてあの路地裏に置いておいた

事件の詳細を聞いて共通点を見つけて何となく判っていた

多分そこらへんは兄さんと同じなんだろうな

みっちゃんは大人しくしていたら美人だからきっと狙われる

もし断られたら自分でするつもりだったが成功だ

此処からは油断できない

犯行時刻まであと少しだろう

居なくなった人達は同じ時間にいなくなっている

だが警戒しておく

『みっちゃ〜ん、夕食できたよ？』

「おお！美味しそうです！！」

分かりやすく辻村は喜ぶ

後で多分先生からまた電話が来るだろうな

前に色々あったせいですっかり過保護だからな

そう思いながら俺はご飯を食べる

うん、いつも通りいい味だな

「そういえば、この家は何なんですか？」

そう言われて俺は普通に答える

『僕の家だよ。普段は綾辻探偵事務所にいるけど手紙とかはこっちに送ってもらわないと不自然だし給料は良いから電気代も水道代も土地の税も気にしないで良いからそのままにして月一で此処にきてるんだ』

そう言って笑えばそうですかと言ってまた無我夢中にご飯を食べる

なんか……よく食べるな、辻村

今の量でちゃんと足りてるのか？

俺間食とかするから夕食少なめだけど足りなかったかな……

「美味しいですね」

『それは良かった』

そう言ってさりげなく異能を使って追加分を作った

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