名探偵の弟は特一級異能力者らしい

名探偵の弟はずっと居たらしい ページ16

辻村said

「え、え、居ませんでしたよね？」

「いつ俺が居ないと言った？現に透けていない」

いや、でも……え？

「あ、あの時……幻覚か確認してなかった！」

『えー、みっちゃん、ゆっちゃん僕の肩に手を置いてたじゃん』

そ、そういえばそうだった……

「すみません……」

『いいよ〜ややこしいもんね〜』

優しい……

綾辻先生なら躾がなってないとか言ってくるもん

「何を考えてる」

「イエ、ナニモ？」

ん？

「なんか匂いません？」

そう言うとAさんが首を傾ける

『そう？元々珈琲の匂いはするよねぇ』

「いえ、そんな匂いじゃなくって、こう……女性ものの香す______」

「珈琲だな」

『珈琲だね』

「……珈琲か」

そっか……珈琲なのか…

『そんなに気になるなら換気扇回したら？窓開けたりさ』

「そうですね。そうします」

そう言って窓を開ける

「なんだ、やっとメイドになる気になったか。メイド服なら其処にあるぞ」

「なっ、違います！」

『成る程……メイド服か……いいね』

「何がいいねですか！というか今日の夜って本当に何するんですか！」

そう聞くとAさんは天井を見た後

『……自由の対価』

と笑いながら言った

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