SURVIVAL (ページ8)

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Hikaru side.

「…動き出した」

薮の手の上で、タイマーの時間はどんどん減っていく。

くっそ……何なんだよ一体。

「伏せろ！」

大ちゃんのその声に驚いて固まった圭人と裕翔の首根っこを、咄嗟に掴んで地面に伏せさせた。

頭上を駆け巡る銃声。
木の幹が抉れ、木片が飛び散る。

銃声が止んだところで、物陰に移動した。

「…本物だ」

裕翔が呟くように言った。

“言い忘れていたね。武器は全て本物。そしてヘッドセットの無線で、仲間たちと連絡が取り合える"

それだけ言ってまた途絶えた無線。

「光くん。聞こえる？」

早速耳に飛び込んだ山田の声。

「聞こえてるよ。お前使いこなし早いな」
「使えるもんは使わなきゃね」

微かに笑みを含んだその声色に、なせか安心感を覚えた。

「…もうあとへは引けない」

薮の声が耳に飛び込む。

「……え？」
「The die is cast の意味だよ」

誰も、何も言えなかった。
もうあとへは引けない。もう戻れないのだ。

「絶対、脱出しよう」

薮の決意のこもったその声に、俺はただ、頷くことしかできなかった。