SURVIVAL (ページ19)

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さっきの場所から少し離れて、妙に木の生い茂ったところへ来た。

「なんか不気味だな……」
「そうだね」

トラップは今のところ何も無さそうだが、周囲を警戒しながら進む。かすかに聞こえるせせらぎを頼りに歩いていくと川に出た。

穏やかな川の流れと音に、隣にいた圭人も少しほっとしたように息をついた。

「…あった！フラッグ！」

圭人が指差した先には、水中で揺れる緑のフラッグがあった。手を伸ばして水中に手を突っ込み、引き金を引いてフラッグを撃ち抜いた。

「よしっ、残り3つだな」

川から離れようとしたその瞬間、左の上腕に鋭い痛みが走った。

思わずよろけて、地面に膝をつく。押さえた腕には矢が刺さっていた。

生温かいものが傷口から溢れてくる。

「大丈夫？！どうしよ……」
「心配すんな。ちゃんと動けるから」

涙目で慌てる圭人を落ち着かせるようにそう言ったけど、痛みが脈拍に合わせて押し寄せてくる。

草が触れ合う音がして振り向くと、薮くんと知念の姿が見えた。

圭人がぶんぶん手を振って、2人の名前を呼ぶ。圭人の焦ったような様子を察したのか、走ってこっちへ来てくれた。

俺の腕を見た知念が息を飲んだ。薮くんはすぐに俺の横に膝をつき、腰のカラビナに付けていたタオルを解いた。