SURVIVAL (ページ16)

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「とりあえず選ぼう。時間も限られてるんだし」

宏太が紺色の瓶を手に取ったその瞬間、いのちゃんがひったくるようにその瓶を奪い取った。

「何すんだよ」

宏太がまた瓶を奪い返そうといのちゃんの腕を掴むけど、いのちゃんは瓶をぎゅっと握りしめて、頑なに離そうとはしなかった。

「離せよ」

「嫌だ」

「離せって！」

宏太が珍しく声を荒らげ、瓶を無理矢理奪い返そうとすると、いのちゃんは「絶対渡さない」と言って涙目で宏太を睨む。

いのちゃんの瓶が外れなのか？でも法則は？

混乱する頭で必死に考えても、どれが正解なのかが全く分からない。

何かに気づいたのか、隣にいた涼介がハッと顔を上げた。

「二人とも待って！それは」

涼介の言葉の続きを待たずに、いのちゃんは宏太の手を無理やり振りほどく。

そして瓶の蓋を開け、左腕に液体を振りかけた。