叶恋 (ページ16)

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今日の帰りは優太はバスケ部に入部し、3人とも部活で一人で下校

久しぶりだったから少し寂しかったけれど

今顕嵐に会ったら泣いてしまいそうだから

逆によかったのかもしれない

一人で歩いていると昨日のカフェの前でメニューを書き換えている菊池さんがいた

なんとなく、誰かと話したくて

声をかけた

｢菊池さん、｣

すると彼はあっって言ってフニャって笑って

菊｢こんにちは｣

それからカフェに入れてもらってカウンター席で菊池さんとお話しながらサービスのストロベリータルトとアイスティーを飲んでいた

ストロベリータルトは昔から私の大好物で

甘酸っぱいイチゴとラズベリーの組み合わせがたまらなく好きで

いつもならすぐに食べ終えてしまうけれど

今はこの甘酸っぱい風味が私の心の傷に染み込んでいって時々ズキズキするから

ゆっくり食べた

すると

頭に大きな手がポンｯと乗ったと思って前を見ると

お皿を吹いている途中の菊池さんの手だった

｢なんで、、｣

菊池さんは黙ってここって、自分のほっぺを指さした

自分のほっぺを触ると

濡れていた

今日は何だかよく涙が流れる日だ

普段は全然泣かないから珍しいな

｢なんでっ、、！泣きたくなんかっ、、、、｣

菊｢Aはさ、自分の気持ちを外に出さなさすぎ。

もっと欲張っていいんだよ？｣

菊池さんの言葉は胸に響いた

｢わたしッ、、、、、！｣

よしよしと赤ん坊を撫でるかのように私の頭をポンポンしてくれる菊池さんはたまらなく安心した

それから少し経って、涙も止まってまた笑い話になった

｢さっき呼び捨てで呼んでくれたね、菊池さん｣

菊｢あ、ごめん、俺なんか呼びたくなっちゃうんだよね｣

｢ううん、全然！嬉しかったから。菊池さんはなんていう名前なの？｣

菊｢俺は風磨だよ。菊池風磨。俺も呼び捨てでいいよ｣

｢わかった、風磨。さっきはありがとうね、なんか元気でたよ｣

菊｢良かった。俺でよければいつでも話聞くから。｣

｢ありがとう｣

連絡先を交換してカフェを出ると外はもう真っ暗だった