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12月25日
その日は天気も良く、前日に積もった雪が太陽に照らされキラキラと光る。
幼稚園へのお迎えは忙しい母と2人で過ごす大事な時間で、いつも歩いてお迎えに来てくれていた。
積もった雪が熔け、所々氷と化した地面は滑り
お迎えに行く道中、事故で迂回を強いられた母はあの日いつもよりお迎えが遅かった。
「おそいね」
『うん…』
「だいじょうぶ ぼくたちがいるから」
「いっぱいあそべるよ！」
『だいちゃん、ともくんありがとう！』
2人が一緒にいてくれたおかげで寂しさを紛らわすことが出来た。
「かみやまともひろくん〜お母さんきたよ」
先生の声にはーい！と返事して立ち上がった彼は、
緑色のリュックを背負うと振り向き、私たちにバイバイと手を振った。
｢またあした｣
『うん、またあした』
それからしばらくすると、私と大毅の名前が呼ばれ
玄関に向かうと大毅のお母さんと楽しそうに話していた。
私は嬉しくて急いで駆け寄ると
「A」
『おかあさま！』
「遅くなってごめんね」
『サンタさんとおやくそくしたから、Aいいこでまってたよ！』
毎年サンタさんと交わす約束。
帰り道は、今日あったことを一方的に話すけど母はいつもじっと聞いてくれた。
『今日は、だいちゃん と ともくんと追いかけっこしたの！あとね、折り紙作ってご飯一緒に食べて、それから』
「ふふふっ、楽しかったんだね。2人にありがとうできた？」
『できた！遊んでくれてありがとうした！』
「えらいね。またクッキー作ってプレゼントしなくちゃね」
『うん！』
繋がれた手は暖かくて優しい大好きな手。
大｢Aまたあした！｣
車で来ていた大毅と別れ、正門を出ると横断歩道の向こうから大好きな声が聞こえた。
「A」
小さく手を振る彼と
その後ろには少し離れたところで電話をしている彼のお母さん。
『ともくん！』
私は繋がれていた大好きな手を離し大好きな彼のもとへと走った。
｢待って！｣
プップー
気づいたときには遅かった
横に私を守るようにして倒れている母の服は赤く染り、大好きな手は冷たくなっていた。
大｢A……｣
周りから聞こえる悲鳴とサイレンの音。
ただ泣きじゃくる私を抱きしめたのは
『いやだいかないで』
｢A｣
『…ともくん』
「ぼくはどこにもいかない。ぼくがずっとそばにいる」
そう言ってくれた
なのに
彼は私の前から
姿を消した
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のん(プロフ) - snow whiteさん» わぁー😭ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです🥹更新頑張ります (3月5日 12時) (
レス) id: 8e0d3b7125 (このIDを非表示/違反報告)
snow white(プロフ) - すごく素敵な引き込まれるお話ですね！！更新楽しみにしております！！🫶🥹 (3月1日 10時) (レス) @page41 id: 23fa265d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のん | 作成日時：2023年7月12日 15時
