スキ の二文字が言えなくて《 yt × ym 》

３６ 。 ページ44

yt






全部、俺が悪かった。

結構前から大ちゃんにいのちゃんとの恋の相談を受けてて、やっとくっついたと思ったら嬉しくて。

気付いたら微笑ましいいのありカップルを親目線で見守ってたんだ。



... やまとの撮影中にも関わらず集中しないで見てたのは、結構反省。




一番大事なのは、紛れもない目の前で弱っている小さなやまだもん。




「 ごめん 、ね ？ 」




そう言って抱き締めればやまから香るお酒の匂い。

やけ酒、かな。


申し訳ないことしちゃったな。





「 やだ .. ゆーと嫌いだもん 、っ 」




そう震える声で言い放ってひとりで寝室に走っていく彼。




ふとテーブルに目を向ければ お酒に強くないはずの彼が飲んだとは思えない程の缶の量。




急いでやまを追いかけ寝室に向かうと、中から聞こえるやまの泣き声。

彼を刺激しないように ゆっくりとドアを開ければ ベッドに座り込んでいた彼は一瞬で寝た振りをする。

こんな時にも可愛いな、なんて思ってしまう俺は相当やまに溺れているんだろう。






「 ねえ 、やま ？ 聞いて 、 」





優しく彼の頭を撫でながらこれまでのことについて説明すれば、さっきまでしゃくり上げていた彼がだんだん落ち着いてくる。





「 こっち向いて 、顔見せて 」




布団に入って髪しか見えない彼の背中に話しかければゆっくりと起き上がって正面に座るやま。

けど、手で顔を覆ってるし。





「 みないで .. っ、ひどい顔してる 」




「 大丈夫だよ 、どんなやまでも可愛い 」






そう優しく言えば観念したのか顔を覆っていた手を退ける彼。






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