Première étoile

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彼女たちのデビューが延期、というかほぼ白紙になっていたなんて全く知らなかった。



確かに3月にBig Hitから新しいグループが出るかもしれないという噂は
聞いたような聞かなかったような。



デビューが白紙になることも仲間が離れていくことも経験があるからこそ、
彼女たちの心情を考えると酷く胸が痛んだ。



そんな状況でどこの馬の骨かもわからないような人が3人も入ってきてデビューを宣告されたんだ。

あの時の絶望したような表情も納得だ。



SY「今はこんな感じだけど、良い子たちなのよ？本当はもっと明るくて愛嬌のある子たちなの。
　ただまだ頭の整理がついてなくて、以前みたいに戻るにも打ち解けるにも少し時間がかかるかも。
　それでもどうかあの子たちを見捨てないであげてほしい。」



ソユン先生はまっすぐに私たちの目を見てそう言った。



SY「絶対にデビューさせてあげたいし、あの頃のように、いやあの頃以上に笑っていてほしい。
　勿論あなた達3人にも一緒に幸せになってほしい。」



先生がこんな風に思うほど素敵な子たちなのだろう。



『私も彼女達と同じような経験があります。今の気持ちが痛いほどわかりますし、
　あの子達がどうとかそんなことは初めから思ってないです。
　時間がかかっても、あの子達にとって心を開ける存在になれるように頑張ります。』



MJ「ここにいる3人は既に関係ができていて助け合えますし、
　外国籍だからこそ分かり合える、助けられることもあると思います。」



SY「そう言ってもらえて良かった。ありがとう。
　今朝も言ったけど、みんなが素敵な姿でデビューできるよう最大限サポートさせてもらうから。
　ここに来た以上みんな私の娘みたいなものよ〜！」



ソユン先生は素敵な子たちが来てくれてよかった！と私たちのことを抱きしめてくれた。





こんな素敵な先生がいて私達は幸せ者だと思う。

デビューへの道は平坦ではないだろうけど、
ほんの少し希望も見えてきた気がする。






SY「時間もなくて大変だけど、明日からもまた頑張ろうね。
　Aはリーダーだし、特に大変だと思うけど、」

『え？』

SY「え？」






今何と仰いました？？？






SY「･･･まさかリーダーだってことすら聞かされてないの？」






聞いてませんけど？？？？



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