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頼って。 ページ47

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やってしまった。



WZ「……くそっ、」



馬鹿なのは俺の方だ。

何も悪くないスニョンに感情に任せて怒鳴ってしまった。



WZ「………」



ひゅー…と音を立てて吹雪いた風。

ベランダには屋根があるけれど時折風に乗って俺の頬に貼り着いた結晶が酷く冷たく感じる。



WZ「…ちゃんと謝んねぇとなぁ」



冷気に乾いた涙の跡がヒリヒリと痛むが

この胸の痛みに比べたらどうってことなかった。



今宵の空はどんなに輝いているのだろうか。



そう考えてみても、やっぱり今日も見上げることはできなかった。



WN「ジフン、」

WZ「……来るなって言っただろ、」

WN「ごめん。放っておけなくて」



可愛くない俺はせっかく来てくれたウォヌに向かって思いっきり嫌な顔を見せたけれど



WN「ジフンがスニョンを放っておけないように、俺もジフンのこと放っておけない」



っていつもの優しい声を背中に感じて何も言えなくなった。



その後ウォヌは俺に何の言葉をかけることは無かった。

ただ隣に座って俺と同じ目線で同じ景色を眺めていた。

ようやく俺の心が解れてきた頃、



HS「ジフン…ごめんなさい、」



申し訳なさそうなスニョンがやってきた。

スニョンの頬には一筋の俺と同じ跡があった。

悪いのは俺の方なのに。



WZ「…いや、俺が悪かった。本当にごめん」



俺が言うとスニョンはニコッといつもの笑顔を見せてくれた。

その後「寒い!早くお布団行こ!」と俺の手を引くスニョンに導かれるままに

スヤスヤ眠るジュンの隣に男3人並んだ。



HS「ねぇねぇ、」

WZ「なんだよ、」



ようやくウトウトしてきた時に話しかけてくるスニョン。

横目でスニョンを見ると、予想外にあまりに真剣な眼差しと目が合って思わず息を呑んだ。



HS「ジフンは俺に無理するなって言ったよね」

WZ「あぁ。言ったよ」

HS「それ、俺らも同じことジフンに思ってる」



スニョンの言葉にドクン、と心臓が跳ねた。

気づけばウォヌとジュンも俺をじっと見つめていた。



HS「本当に無理してるのは俺らじゃなくて



ジフンじゃないの?」



悲しそうに眉を下げたスニョン。



HS「ジフンは俺らの前で弱いところ見せないよね。いつも一人で泣いてるんでしょう。今日だってベランダで一人で出て行ったし。俺らと出会ったあの日もジフンは何かを一人で抱えこんでた。



俺ら、ジフンの笑った顔も好きだけど、弱いところも守るからさ。



もっと、俺らのこと頼ってよ」

教えて。→←苦しい。



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設定タグ:SEVENTEEN , セブチ , ウジ,ホシ,ジュン,ウォヌ   
作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:しょーやま。 | 作成日時:2021年9月17日 23時

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