頑張る。 ページ42
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WZ「先輩、おはようございます」
SC「おう。お前、今夜残れるか?」
WZ「…あー、はい元々そのつもりでした」
SC「流石読みが早いな。よろしく、」
ポン、と俺よりずっと大きな手が左肩に重く沈まる。
どこか偉そうな態度に少し気分が悪いけれど
俺より歳上で会社に入ったのもあっちが先。
絶対的に権力では負けるんだけど、負けず嫌いな血が騒ぐ。
俺も自然と周りを仕切ってしまう性格だからか
先輩とは言い合いになってしまうのもしばしば。
WZ「そうえばあの件!」
SC「…ん?」
WZ「俺の判断でいいですよね?」
SC「…あぁ、この前よく考えたらお前の方が正しいと思ったよ。好きにしろ」
負けを認めたくないのか格好つけながらその場を立ち去る先輩。
…よっしゃ、勝った。
まぁ、こんなことでガッツポーズする俺はその時点で終わってるかもしれないが。
WZ「あざっす!」
先輩の広い背中に向かって深々とおじぎをした。
誤解しないでほしいのは、俺らは別に仲が悪いわけでも性格が合わないわけでもない。
お互い真面目すぎるというか猪突猛進すぎるだけでたまにぶつかるだけであって。
俺はこうやってぶつかるのも悪いことじゃないと思っている。
SC「おう。頑張れ」
俺の言葉にどこか嬉しそうに鼻で笑った先輩は不思議と格好良く見えた。
さて、今日も頑張るか。
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作者名:しょーやま。 | 作成日時:2021年9月17日 23時