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その日バスで戻って来たあと、平塚くんと安嶋くんとバイバイしてから、1人で歩いているといつもの駄菓子屋の前に人影が見えた。傘を持っていないのか、雨宿りをしていた彼に、俺は意を決して声をかけた。
皇「あの...良かったら、送っていきますよ」
星「......!あっ......いえ、大丈夫、です」
この前、俺の事を知っている様子だった星輝くんと、ずっと話してみたいと思ってた。だけど、学校だとなんとなく避けられていた気がして、それに、俺も悠仁くんたちのことで悩んでたこともあってなかなかそんな機会がなかった。
だけど、戸惑う表情の星輝くん。だけど、俺はこの心のもやもやをどうにかしたい。
後先なんて、考えてる暇はなかった。
皇「あの......ちょっとお話したいんですけど、いいですか」
星「は、はい...」
俺も、同じように駄菓子屋の屋根の下に入って、傘を閉じた。暫く流れた沈黙は緊張感を纏う中で、俺の中で感じるもうひとつの気持ちがある。それは、安堵感。なんでだろう...そう考えていたら、俺から話があると言ったのに、星輝くんの方が口を開いた。
星「あの......川崎皇輝って名前、本当ですか?」
皇「はい」
星「......いつから、ここに?」
皇「えと、つい最近......でも、ひとり暮らしで」
星「えっ...?」
なぜだろう。星輝くんと話していると懐かしさを感じる。
俺は__________......この人を、知っている?
皇「あの、」
星「そんな訳......だって、皇輝は...」
そう呟いた彼が、グッと拳を握ったのが見えた。きっと、何か事情があるんだと思った俺は彼に聞いた。だって、聞きたいと思ったから。
皇「あの......俺の事、なにか知っているんですか?」
星「......え?」
皇「や、あの、さっきから、なんか反応が...」
星「......多分。あの、」
意を決したらしい星輝くんは、真っ直ぐ俺の瞳を見た。そして、彼の口から出た言葉は、到底信じられるものではなくて。
果たして俺は、どうなってしまうんだろう?
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リノ - 分かりました!例えば私の大好きなセブチとかですかね!ご存知なければスマホで調べてみてくださいね!! (2020年9月13日 21時) (レス) id: 8c747dd579 (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - リノさん» リノ様、コメントありがとうございます!私個人はジャニーズ専門で韓国はあまり...リノさんはお好きなんですか??おすすめとかあれば教えて頂きたいです^^* (2020年9月13日 18時) (レス) id: fb1d0da99a (このIDを非表示/違反報告)
リノ - あ、無理してお答えしなくて大丈夫ですよ! (2020年9月13日 17時) (レス) id: 8c747dd579 (このIDを非表示/違反報告)
リノ - うん!レンタル彼氏も良いし、この作品もすごく好きです!!ちなみに時雨さんは、韓国のアイドル男子はお好きですか? (2020年9月13日 17時) (レス) id: 8c747dd579 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:時雨 | 作成日時:2020年8月30日 17時