皇輝くんはキューピット！《 少年忍者 》

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湧「えー?!そんで、檜山にそれ言っちゃったわけ?!」

皇「......や、やっぱり、まずかったかな？」

湧「いや、まずくはないと思うよ？青木、そういうの流すの上手いから」



2人で駄菓子屋に売っていたアイスを食べながら、俺はさっきの話を湧くんにした。

湧も、檜山くんが走って行った時にいつもと表情が違うことが気にかかっていたらしい。だから話したんだけど、俺はなにかやらかしたかと思った。



湧「なにも心配いらねーよ。ただ、檜山と青木ってなんていうか......こう、心で繋がってる部分あるから」

皇「......なんか、湧とうっちーみたい」

湧「いや、俺らより上だよ！なんせ夫婦みたいなもんだから」



そう言って笑う湧に、2人のことを頭で思い浮かべる。確かに、あの2人の雰囲気は夫婦という言葉がぴったりかもしれない...。

そう思い、あんまり深く考えないようにしようと思っていると、向こうから私服姿の男子が4人ほどやってくるのが見えた。彼らは湧くんを見つけると大きく手を降った。



？「あっ！湧くんがいるー！おーい！」

？「あれ？見たことない人ですね」

？「噂の転校生くんだよ。そっか、中等部だと会わないよね」

？「よっし！奢ってもらおう！」

湧「こら織山！お前ふざけんじゃねーよ！」



この後ギャーギャー騒ぎながら、結局4人にアイスを奢ってあげる優しい先輩･湧。そして湧は簡単に俺に紹介してくれた。

大きく手を降ってきた背が小さくて笑顔が可愛いのは久保廉。中学2年生。

控えめな感じで笑っているのが田村海琉。中学1年生。

そんな海琉くんを膝に抱っこして頭を撫でてるのがヴァサイェガ渉。高校1年生。

そして奢ってもらおうとしてたのが織山尚大。高校1年生。



織「......川崎、皇輝くん」

皇「そう！よろしくね！」



まさかこの出会いの中に、次のキューピットの時にとんでもないことになることなんて、この時は想像なんかもしてなかった。

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