皇輝くんはキューピット！《 少年忍者 》

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とりあえず仮入部という形で軽音部に顔を出させてもらえることになった。

その日は檜山くんの親からヘルプが入ったため、解散することになった。俺は青木くんと悠仁くんと、たまたま昇降口で一緒になった安嶋くんと帰ることになった。



悠「高等部に転校生来たってこっちでも有名だったんすよ！」

皇「へぇ、そうなんだ」

青「悠仁は情報屋なとこあるからね」

安「あ、でも気をつけてね？こいつ、すぐセクハラするから」

悠「安嶋くん、酷くないっすか?!スキンシップっすよ〜？」

青「拓実とか海琉にしてるの、気づいてないとでも？」

悠「......ひ、控えます...」



そう言って笑いながら話す中、俺は青木くんの横に並んで話し掛ける。



皇「そういえば、明日って青木くん休みなんだっけ？」

青「うん。交換留学の件で隣の地区の高校まで説明受けに行くんだ」

悠「いやー、本当に尊敬っすよね！留学とかやばいっすよね！」

安「お前適当なこと言うなよ」

悠「やめてくださいよ！安嶋くんがそう言うと、そう聞こえるじゃないですか！」

皇「3ヶ月って、結構長い感じするなぁ」

青「どうだろうね？でも、気に入ったらそのまま向こうで進学しちゃおうかなって思ってるんだよね」

皇「......えっ?!」



青木くんの発言に思わず驚きの声を上げてしまった。しかもかなりの大音量で。だって、それじゃあ檜山くんとの関係はどうなってしまうんだ、と思ったから。

3人が一斉に俺の顔を見る。俺は、上手い理由を必死に考える。



皇「......せ、せっかく青木くんと仲良くなったのに、寂しいなぁって」

青「ふふっ。嬉しいなぁ。いつでも電話でもメールでもしてよ」




その場でよくも思いつくな、俺。そしてこの3人はそれで納得してくれるんだから、ひと安心。

だけど、そうなるとますます檜山くんには頑張ってもらわないと...なんて、思いながらつかの間の帰り道を歩いて行った。


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