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さっきまで薮といた場所へと戻ってきたが、そこにはもう薮の姿がなかった。
近くのお店も探してみたが、どこにも薮を見つけることが出来なかった。
携帯を開くが、生憎、連絡先の中に「薮宏太」という名前はない。今まで素直になれなかった自分を心底憎む。
「...どうしよう、」
考えるだけ、時間はどんどん過ぎていく。こうしている間にも、薮はいなくなってしまう。
そう考えるといてもたっても居られず、ただがむしゃらに走った。目的も宛もないまま、ただ突き動かされるがままに。
するとポケットの中で突然鳴り出した携帯を開けば、雄也から短い文章が送られてきていた。
けど、俺にとっては十分過ぎるほど。
『薮くん、泣いてるよ』
「...ばかっ、なんでお前が泣くんだよ」
目的地は決まった、あとは進めばいい。
近くの窓ガラスで見た自分の顔は、泣き腫らして今までにないくらい不細工だけど、気にしてなんかいられない。
だって、これからきっと、もっともっと泣くから。
深呼吸をしてから、俺はまた走り出した。
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翠恋(プロフ) - Chacoさん» Chacoさま、コメントありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです、ぜひご覧になってくださいね^^*これからもよろしくお願いします (2018年3月3日 9時) (
レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)
Chaco(プロフ) - とてもキュンキュンしました！何回でも読みたいです！！ (2018年3月3日 7時) (レス) id: d8ed39b58e (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - やぶひか愛ingさん» コメントありがとうございます！なるべく更新できるよう頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (2017年3月4日 20時) (レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)
やぶひか愛ing(プロフ) - 初めまして！めっちゃ面白いです。大量更新してほしいくらいです(笑) (2017年3月4日 11時) (レス) id: 637db538e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：時雨
| 作成日時：2017年2月15日 8時
