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今日も例によって、遠回りの寄り道をするために古本屋に行くと
珍しくレジのところにだいちゃんはいなかった
姿を探すと、奥の棚から本を下ろそうと脚立に乗って背伸びしていた
うわぁ…あぶなっかしい…
「だいちゃん、俺やろうか?」
「へっ…?わっ…!」
「だいちゃんっ…!」
勢いよく振り返ってしまっただいちゃんは、脚立の上でバランスを崩した
俺は正直、この時の記憶は曖昧だけど
とりあえず必死で、だいちゃんに手を伸ばした
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「んっ…い、たぁ…」
「いてて…」
痛みに意識がはっきりしてきた時には、俺の周りに散らばったたくさんの本
それと、覆いかぶさるように俺の上に乗るだいちゃん
「ご、ごめん!いのちゃん、大丈夫?!」
「俺は平気だよ、だいちゃんは?怪我ない?」
「うん!へへっ…ありがと、助けてくれて」
「元はと言えば俺が声かけちゃったからだし」
「だいちゃんが怪我しなくて良かった」って、そう思ったから目の前にあった頭を撫でると
驚いたのか耳まで真っ赤になっていくだいちゃん
やめてよ…そんな反応、期待しちゃうじゃんか
「…ほ、ほんとに、ありがと!」
「ううん…」
散らばった本を拾っていると、だいちゃんはなぜか遠慮がちに
「…いのちゃん、香水か、シャンプー変えた?」
本に視線を落としていたせいか、最近ストレートにした前髪のせいか
俺の方からだいちゃんの顔は、全く見えなかった
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友也(プロフ) - やぶひかがどうなったのか気になります (2016年9月10日 0時) (レス) id: ebf6d55bf9 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 碧翠さん» わぁぁぁ!ありがとうございます!そんな事言っていただけるなんて…!まだまだ未熟者ですが、頑張ります(><) (2016年6月25日 8時) (レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)
碧翠(プロフ) - 元ぶるーみすとの碧翠です!公開待ってました〜(≧▽≦)時雨さんの文才はもう、神レベルで頭が上がりません…(笑)これからもドキドキしながら読ませてもらいます!更新頑張って下さいね(●^o^●) (2016年6月24日 23時) (レス) id: 74464d48e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:時雨 | 作成日時:2016年6月22日 9時