検索窓
今日:10 hit、昨日:33 hit、合計:31,485 hit

#021 ページ21



青木先輩のおかげで、ドレスやヘアメイクの手配が無事に出来、後はダンス...!と熱心に練習を重ねる。皆が帰ってからも残って先生に教えてもらいながら足を引っ張らないように頑張った。今日も1人で練習をしていたら、高いヒールのせいで足元がぐらついて、その場に倒れそうになった......が、誰かが支えてくれて、難を逃れた。


『か、海琉くん...?!』

「Aさん、大丈夫?」

『はい......!』

「いつも、1人で練習してるの?無理してない?」

『してないです!』


海琉くんが心配してくれるのは嬉しいんだけど、いつも足を踏んだり私がステップ間違えたりして迷惑かけてるから、これ以上は迷惑掛けたくないのに...と、海琉くんがそっと、私の手を取る。


「......一緒に練習しようよ」

『そんな、海琉くんに迷惑かけられないよ』

「迷惑なんかじゃないよ。俺だって自信ないし、2人で練習した方がいいと思って」

『......じゃあ、お願いします』



控えめにそう言ってみたら、海琉くんが笑った姿に小さい頃のことを重ねてしまった。あの時の王子様のような笑顔は、あどけなさが抜けてすっかり大人びた笑顔になっていたけど、見惚れるくらいかっこいい。

この人のことが、私は本当に本当に大好きだから。

だからこそ、やっぱりよく思われたい。


#022→←#020



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (62 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
380人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:時雨 | 作成日時:2022年11月19日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。