ロマンスが降り注ぐ。《 Koki.Kuroda 》 (ページ41)

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お目当ての小説を買って、黒田くんが連れて行ってくれたのは可愛らしいカフェだった。

見た目もカラフルで可愛らしいパンケーキやケーキがメニューに並ぶ。甘いものが好きな私としては、めちゃくちゃ天国。

『どれも美味しそう...！』

「ねー。俺も迷っちゃうわ......あ。いちごオレもあるみたいだよ？」

『わぁっ...！美味しそう！』

黒田くんが指さしたところには、イチゴが上に乗った白と赤が鮮やかないちごオレだった。......と、ふと、あることを思い出した私は、黒田くんに聞いてみることにした。

『そういえば、黒田くんって...なんで私がいちごオレ好きなこと知ってるの？』

「え？だっていつも飲んでんじゃん」

『そうじゃなくて......生徒手帳、拾った時』

「......あー」

黒田くんは、目を逸らす。しばらくしてから「引かないでね？」と言った。

「その......ずっと、見てたから知ってたの。1年に一目惚れして、Aちゃんの事見てたから」

__________......渉くんが言ってたこと、本当だったんだ...

改めて、本人の口から言われると、余計にどきどきしてしまった。

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