ロマンスが降り注ぐ。《 Koki.Kuroda 》 (ページ26)

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「......マジで泣けた。映画見て泣くのとか久々かも」

『めっちゃ良かったよね...ストーリーに忠実だし』

「それな！」

映画を見終わって、2人で感想を語りながらカフェで食事をすることに。なんか、向かい合ってご飯食べるの、ちょっと緊張する。黒田くんはオムライスを頬張りながら話を続ける。

「いつもアメコミとかアクションばっか観てたから、マジ新鮮だったわ」

『......そういえば、黒田くんの筆箱...』

「お！気づいてくれてた？めっちゃ好きなんだよね〜」

『......お、おすすめ、あったら教えてほしい...！』

いつも私ばかり勧めるのもな、っていう気持ちと、黒田くんのことをもっと知りたいって気持ちでそう言ってみたら、彼は嬉しそうに「もち！」と笑った。その後しばらく余程好きらしく黒田くんのアメコミ映画のマシンガントークが炸裂していたら、ハッとしたように恥ずかしそうにはにかむ。

「ごめん、俺ばっか喋っちった」

『ううん、楽しいから......大丈夫、です』

「うん......俺も、楽しい。Aちゃんと喋んの」

心臓の音が、これでもかってくらい煩く鳴る。熱くなる頬がバレないようにと、手元にあったミルクティーのカップをそっと口に運んだ。

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