ロマンスが降り注ぐ。《 Koki.Kuroda 》 (ページ21)

今日:54 hit、昨日:19 hit、合計:74,471 hit

#021 ページ21

･

「黒ちゃんあんまりしつこいと嫌われるよ？」

「う"っ...」

「まぁAさんもさ、せっかく仲良くなれたし...黒ちゃん、でとう？俺は檜山くんのままでいいから」

『......く、くろ......ちゃ、ん...？』

私なんかがあだ名で呼んでもいいの？と疑問に思いつつも、下の名前で呼ぶよりはと思って勇気を出して言葉にしてみた。そしたら、なぜか顔を真っ赤にしてその場に座り込んでしまった黒田くん。やっぱりヤバかったかな！と思って慌てて謝ろうとしたら、渉くんと檜山くんは大爆笑している。

「お前ら、笑うなよ...」

「黒ちゃんやば！バカウケるんだけど！」

「まぁAさんはさ、慣れたら呼んであげてよ」

『......が、頑張り、ます...』

恥ずかしさから、私まで顔が熱くなる。授業開始のチャイムが鳴って席につくと、1番前に座る黒田くんの耳は、まだほんのり赤みを持っていた。思わずそれをじっと見つめてしまっていたから、隣で檜山くんがニヤニヤしていることに全く気が付かなかった。

･