ロマンスが降り注ぐ。《 Koki.Kuroda 》 (ページ14)

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この前本屋で会った時に、檜山くんに勉強会に誘われた。週に1回、どの部も使わない生物室を借りて黒田くんと檜山くんで参考書とか見ながら勉強してるらしい。

時々渉くんも来るらしいけど、基本的には2人しかいないから文系得意だったよね、教えてよ！と頼まれて、つい来てしまった。

「Aさん、ここの英文どうなってんの？」

『これは、まず問題文を和訳してから選択肢を当てはめて』

「檜山ー、今日これ終わったらどうするよ？」

「ワタ、やるならちゃんとやって」

黒田くんに英語を教えている前で、参考書の問題を解いている檜山くんに絡む渉くん。教えられるか正直不安だったけど、幸い、私がわかる問題のところだったから説明すると、黒田くんは理解してくれた。「おー！分かった！」と言ってくれるのが素直に嬉しい。役に立ててるんだな、って思えるから。すると、その様子を見ていた渉くんが「Aさんてさー、もっと大人しいのかと思ってたわ」と言った。

「それな。めっちゃ面白いのにね」

『そんなことはないよ』

「お前ら気づくの遅すぎ」

「黒ちゃんだって最近だろ、気づいたの」

......正直、この3人といるのがまだ不思議でいるなんていうのは、ちょっと言わないで置こうかな。

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