#028 ページ28
･
「......お前が転校してからさ、小学校行って男の友達が結構増えてさ。思えば、俺Aとばっかり遊んでたからさ」
『うん...そうだったね』
ローテーブルを挟んで向かい合って話をする山井くんは、もうクールな表情は作らずに無邪気だった頃の雰囲気に近い柔らかなものになっていた。彼は、そのまま話を続ける。
「小さい頃から「可愛い」っていろんな人から言われるの嬉しくて、小学校行ってからもそう言ってくれる人が多かったんだよね。低学年の頃は全然気にしてなかったんだけどさ、5年生になった頃に俺の事よく思ってないクラスのヤツに言われたんだよ。
"__________可愛子ぶってて、気持ち悪ぃ"って。」
『......なに、それ...ムカつく...』
「俺もそん時カチンときたよ？でも、後から考えたんだ......もし、この先Aとまた会えた時に、可愛いって言われるのとかっこいいって思われるの、どっちがいいかなって」
どうしてそこに私が出てくるの？と考えていたら、山井くん...いや、つーちゃんは「ははっ」と自虐的に笑った。
「そんでかっこいい路線目指そうって思って、必死にクールぶって見たの。周りの女子の反応見てイケてるって思ったんだけどなぁ...」
『無理してたってことでしょ？つーちゃんは、可愛いのが似合うよ？』
「まぁ無理してたかな。稲葉には速攻バレたし。可愛いが似合うってさぁ......俺、男だかんね？」
『つーちゃんは可愛いんだもん。変わんないで欲しかった』
私がそう言うと、つーちゃんはしばらくフリーズした。そして、小さな声で「ごめんね」と呟いた。
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 141人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
翠恋(プロフ) - みーさん» みー様コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです...！これからもまた少年忍者の関連の作品も書いていこうと思っていますので、そちらも宜しければ読んでみてくださいね！よろしくお願いします！ (2022年9月19日 13時) (
レス) id: fb1d0da99a (このIDを非表示/違反報告)
みー - 最後までお話読ませていただきました！私が大好きな飛翔くんそのもので、読んでいてドキドキを味わえました！クールな山井くんの時と可愛いつ〜ちゃんのギャップがすごく良かったです！！すごく良いお話でした!ありがとうございました！！ (2022年9月19日 12時) (レス) @page46 id: a35bd0604a (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - Canchiさん» Canchi様コメントありがとうございます！最後まで読んで頂きありがとうございます！つーちゃんのギャップ良いですよね...！上手く出せたか分からないですが伝わってくれると嬉しいです、またどこかの作品でお会い出来るのを楽しみにしてます！ (2022年9月18日 23時) (レス) id: fb1d0da99a (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - みーさん» みー様コメントありがとうございます！無事に完結まで辿り着きましたので、最後まで楽しんで頂けたらと思います、よろしくお願いします！宜しければ、感想待ってます！ (2022年9月18日 23時) (レス) id: fb1d0da99a (このIDを非表示/違反報告)
Canchi(プロフ) - 完結おめでとうございます。私はつーちゃんの可愛いところとパフォーマンスの時とかのギャップが好きで、好きな子にかっこいいって思ってもらいたいつーちゃんに可愛い!ってなってました!素敵な作品ありがとうございました！ (2022年9月18日 22時) (レス) @page46 id: ac9a3ce219 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：時雨
| 作成日時：2022年7月31日 20時
