第3ステージ#007 ページ43
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動いたのは、山井だった。目の前でネットガンを構えた黒田に向かって走り出す。
山井「......うわぁぁぁっ！」
星輝「山井?!」
皇輝『えー？自分から行くの？』
黒田『よっしゃ！...っ?!』
黒田が打とうと狙いを定めた瞬間、山井は階段から飛び降りた。正確には、黒田の足元に飛び込んだ。バランスを崩した黒田とともにエスカレーターを落ちてく山井。星輝が慌てて追いかけようとすると、ふわっと目の前に皇輝が立ち塞がる。
皇輝『星輝は、俺が捕まえてあげるよ。だって可愛い弟だからね？』
星輝「......っ、くそ！」
落ちた山井が心配だが、自分もこのままじゃマズいと思った星輝はエスカレーターを駆け上がる。しかし、瞬間移動の如く動き回る皇輝に星輝は体力ばかりが消耗されていく。
星輝「なんだよ、それ...！」
皇輝『第3ステージの僕たち4人はね、ゲームマスターからそれぞれ特殊能力をもらったんだ』
そう言って、走っていた星輝の目の前が真っ暗になる。目隠しされたんだと思ったが、もう遅い。
皇輝『お兄ちゃんには、勝てなかったね？』
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『__________......川崎星輝が捕獲されました。プレイヤー、残り8名』
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長瀬「......っ！山井！！」
海琉「飛翔大丈夫?!ちょっと飛翔！」
山井「......うっ...？」
長瀬「起き上がれるか？とりあえず、逃げるぞ！」
エスカレーター下で倒れる鬼のお面をつけた黒田光輝と、その横で倒れる山井を見つけた長瀬と海琉は駆け寄るとすぐさま揺さぶって声を掛けた。黒田に捨て身でタックルを仕掛けた山井は階段から落ちた時に気を失ったらしい。2人に支えられて立ち上がる。まだ頭がクラクラするが、黒田が目を覚ましたら3人まとめて捕まってしまう。その場を離れようとして、長瀬が気がつく。
長瀬「山井、黒田くんの持ってるアレ、なに？」
山井「ネットガン......鬼の、捕獲アイテム」
海琉「え?!鬼も武器使えるの?!」
長瀬「......回収！」
長瀬がパッとネットガンを掴み、3人はその場を離れた。道中、山井が星輝のことを尋ねると、海琉が弱々しい声で答えた。
海琉「......さっき、捕まったって」
山井「そっか...」
長瀬「にしても、びっくりしたぜ。鬼と倒れてるなんて」
......確かに、自分は鬼に触れたのになぜ捕まらなかったんだろう？
山井のこの疑問は、このゲームを大きく動かしかねないものであることに、まだ誰も気がついていない。
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翠恋(プロフ) - ななこさん» ななこさま、コメントありがとうございます！頑張って更新していくのでよろしくお願いします！ (2021年11月30日 20時) (
レス) id: fb1d0da99a (このIDを非表示/違反報告)
ななこ - 続きが気になります^_^🥺 (2021年11月29日 22時) (レス) @page17 id: 318396371e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠恋
| 作成日時：2021年11月23日 22時
