第3ステージ#005 ページ41
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階段を駆け上がった悠仁、瀧、稲葉は3階フロアまで一気に登ってからとにかく走った。そもそも、このショッピングモールの構造を理解してないから、状況把握するためにも動いた方がいいと3人とも判断している。すると、各階吹き抜けになっているため、下の様子もよく見えた。鬼に追われている4人の姿がはっきりと映った。
稲葉「どうする？」
瀧「人数はできるだけ減らしたくないよね」
悠仁「なんか鬼の邪魔できるアイテムねーのかよ！」
稲葉「でも罠だったら、怖いな...」
悠仁と瀧が周りを警戒しながら、追われている4人の様子を稲葉が冷静に見つめる。そしたら、突然人数が2人に減った。よくよく目を凝らすと、多分追われているのは久保と将聖だ。この先は自分たちの目の前にも端である大型スポーツのお店が広がっているため、多分、1階フロアも端になるはず。エスカレーターがあるが、駆け上がるまでに追いつかれては大変だ...と、2人にも様子を伝える。
悠仁「ヤバいくね?!2人ピンチじゃん」
稲葉「足止めくらい出来ないかな？」
瀧「......アレ、使う？」
瀧が指さしたのは、ショッピングカートだった。それを見た悠仁はすぐ「稲葉！」と呼び、2人はいとも簡単にカートを持ち上げた。瀧は、自身で提案しておきながらも、果たして自分に持ち上がるのか不安だったため、筋肉タイプの2人がいてよかった...と内心ホッとした。
そしてなんの迷いもなく2人は「せーの！」の掛け声とともにカートを通路へと落とす。瀧は「久保！将聖！退いて！」と慌てて声を掛けると、2人は慌てた様子でエスカレーターを駆け上がるところだった。
派手な音を立てて、ショッピングカートは床に叩きつけられる。見事に鬼の目の前に落下して、2人の逃げる時間稼ぎにはなった。
？『ふざっけんじゃねぇぇ！』
稲葉「......へ？」
瀧「嘘でしょ?!」
悠仁「やっば！！！」
お面を投げ捨てたその人は、2階フロアへ逃げていく久保と将聖ではなく、3階フロアにいる悠仁、稲葉、瀧のことを見上げて睨みつける。そして、そのまま助走もつけずに飛び上がった彼は、3階の吹き抜けの手すりを掴んだ。あまりの跳躍力に驚きで固まってしまった3人だが、悠仁が「逃げるぞ！」と叫んでくれたおかげで、稲葉と瀧は動くことができた。
『......逃げられるなんて思わないでよ？』
サイコパスの如く、織山尚大は怪しく微笑んでから、3人の後を追いかけ始めた。
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翠恋(プロフ) - ななこさん» ななこさま、コメントありがとうございます！頑張って更新していくのでよろしくお願いします！ (2021年11月30日 20時) (
レス) id: fb1d0da99a (このIDを非表示/違反報告)
ななこ - 続きが気になります^_^🥺 (2021年11月29日 22時) (レス) @page17 id: 318396371e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠恋
| 作成日時：2021年11月23日 22時
