第3ステージ#003 ページ39
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北川はその金のメダルを上に投げては取って、投げては取るを繰り返す。そして、将聖の名前を呼ぶ。
北川『......これ、欲しい？』
将聖「え?!くれるの?!」
北川『可愛い将聖のお願いだったら、あげてもいいかなーって』
将聖「......拓実くん、」
信じたいけど、状況が状況が故に素直に喜ぶことができない。これがもし罠だったら？今にでもほかの鬼が誰か飛び出してきてもおかしくない。......すると、いつまでも返事をしない将聖に痺れを切らしたのか、北川は大きく溜息をついた。
北川『俺の事、信じてくれないんだ？』
将聖「そ、そんなことは...」
北川『まぁいいや。サービスタイムは終了ね？』
北川は、メダルを握るとステージを降りた。みんなの視線が彼に向く中で、楽しそうに笑顔を浮かべる。真っ直ぐ将聖だけを見つめる。思えば、先程から北川は狐のお面をつけていなかったのだが、誰もまだその事に気がつけていない。
北川『__________......俺の事、捕まえられたら、これあげるね？じゃあ頑張って』
将聖「え?!拓実くん?!」
北川が駆け出した瞬間、突如鳴り響く館内放送。軽快なメロディの後に発せられた、『ゲームスタート』の声に、ようやく全員が動き出す。
山井「とにかく拓実くんを追いかけなくちゃ！」
久保「でも鬼じゃ取れないよ?!触ったら捕まっちゃうもん！」
海琉「なにか方法ないか考えよう！見失わないうちに！」
星輝「将聖！行くぞ！」
将聖「う、うん......」
9人で北川の後を追いかけながら将聖は考えていた。どうして宝を拓実くんが持っているんだろう。バタバタ走っていく中で、今まで黙っていた稲葉がようやく口を開いた。
稲葉「もしかして、拓実くんは、鬼じゃないのかも」
瀧「......鬼が4人、残りは5人」
長瀬「そういうことかよ...でも、厄介なことになったな」
悠仁「とにかく、拓実くん捕まえりゃこっちのもんだろ！」
しかし、いくらイージーモードとはいえ、そんなに上手くいかないのがゲームの面白さでもあることを忘れている。
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翠恋(プロフ) - ななこさん» ななこさま、コメントありがとうございます！頑張って更新していくのでよろしくお願いします！ (2021年11月30日 20時) (
レス) id: fb1d0da99a (このIDを非表示/違反報告)
ななこ - 続きが気になります^_^🥺 (2021年11月29日 22時) (レス) @page17 id: 318396371e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠恋
| 作成日時：2021年11月23日 22時
