第2ステージ#007 ページ28
･
明らかに捕まるペースが早いことに、垣根の裏に身を隠していた将聖は焦りを感じていた。彼の中でさっき湧を見た時から、今回4人の鬼の予測はついていた。そして、そうなると必然的に第3ステージの鬼は5人であると思っている。4より5のが確実に難しいに決まってるのに、続々と捕まっている。久保、山井、稲葉が捕まり、後のメンバーは...と考えを巡らせていたら、突然後ろから抱きつかれ、悲鳴を上げた。
将聖「うわぁぁぁ！！！」
悠仁「将聖ー！！！会いたかったぜ！！」
将聖「悠仁！紛らわしいことしないで！」
完全に怒り口調の将聖だが、悠仁は全く反省してる素振りもなく将聖のことを撫で回す。すると悠仁が「あ」と短く声を上げた。将聖が振り返ろうとしたら、悠仁は思い切り将聖を引っ張った。
将聖「なにすっ...」
悠仁「しー。鬼だ、多分......うっちーくん」
2人ともそろっと顔を出すと、確かにそこには内村がいた。きょろきょろと辺りを探しながら、大きな声を出す。
内村『ねーねー！長瀬ー？どこいっちゃったの〜？遊ぼうよー！』
悠仁「長瀬が追われてんのか」
将聖「......あ！悠仁、長瀬くんあそこにいる！」
将聖が指さした方向には、観光地でよく見掛ける顔はめパネルがあって、その看板の裏で息を整える長瀬を見つけた。しかし、運悪く内村はそのパネルの方向へと歩いていく。メンバーが窮地にいるのに、見過ごす選択肢など2人にはなかった。ふと、将聖は顔を上げ、視線の先にあるものを見つけ、悠仁に耳打ちをした。
2人はなにかないかと辺りを見回し、悠仁が小枝を、将聖は小石をそれぞれ手にする。そして、2人は敢えて内村の後ろに回り込み、勢いよくそれを投げつけた。
内村『いった！ちょっと誰?!』
悠仁「今だ長瀬！」
将聖「内村くーん！こっちだよー！」
内村『もー！物投げるとか酷いじゃん！』
意識が完全にこちらに向いた内村は2人を追い掛ける。2人は同じ方向に走っていく。しかし、2人が向かった先は行き止まり。公衆トイレがあるのみで道はない。
内村『追い詰めたぞ』
悠仁「捕まえられるもんならやってみろ！」
悠仁の挑発に完全に乗った内村が一歩踏み出した瞬間、将聖が叫ぶ。
将聖「海琉、今だ！！」
内村『は?!うわっ...！』
頭上から放たれたネットガンは、いとも簡単に鬼の動きを停止させた。
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 153人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「少年忍者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
翠恋(プロフ) - ななこさん» ななこさま、コメントありがとうございます！頑張って更新していくのでよろしくお願いします！ (2021年11月30日 20時) (
レス) id: fb1d0da99a (このIDを非表示/違反報告)
ななこ - 続きが気になります^_^🥺 (2021年11月29日 22時) (レス) @page17 id: 318396371e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：翠恋
| 作成日時：2021年11月23日 22時
