第1ステージ#013 ページ19
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海琉とすぐに合流した久保は、山井の指示通りフェンスを登ろうとした。すると、バッと姿を現した青木くんに思わず後退りした。
青木『ラッキー、海琉と久保だ！うふふっ！ねぇ、一緒に遊ぼうよ』
海琉「青木くん...僕たち、みんなを助けようと」
青木『んー？なんの話？』
久保「......鬼が、みんなの訳ない...きっと偽物だ！あっち行け！」
久保が、足元にあった石を投げつける。その隙に海琉がフェンスを登り始め、久保も後を追う。すると、石を投げつけられ青木の顔が、見る見るうちに物凄い形相へと変わっていく。その表情は、正しく鬼。
青木『......せっかく、優しくしてあげようと思ったのに』
海琉「久保...なんかヤバそう！」
久保「とりあえず登ろう...って。あ！海琉！あっちもやばそう！」
久保が指さした先には、平塚と豊田に挟まれてフェンスの上で戸惑う3人だった。山井の姿がないのが心配だが、海琉は咄嗟の判断をする。
海琉「久保、お願いがある。僕が宝を持ってることにして、豊田くんをこっちにひきつけてほしい」
久保「えっ...僕?!」
海琉「わざと言うんだよ！そしたら、あっちが空くでしょ？僕は青木くんをそこに引き止めるから」
久保「なるほど！分かった！」
そう言って慎重に下りる久保。海琉はくるりと青木の方を向くと、深呼吸してから「青木くん」と呼んだ。
海琉「ねぇ、どうして僕たちを追いかけるの？僕たち、ただ助けたくてゲームに参加しただけだよ」
青木『んー？だって鬼ごっこには鬼が必要でしょ？ふふっ』
海琉「あのゲームマスターとかいう人に無理矢理やらされてるの？それとも、本当に青木くんじゃないの？」
青木『......そういうことはさ、自分で答え見つけなきゃダメじゃない？』
久保「海琉！ちゃんと宝持っててね！......あ！」
わざと聞こえるように言った久保の声に、ハッとした青木がフェンスに手を掛ける。海琉はポケットに手を入れで確認するフリをする。
しかし、次の瞬間。
将聖「みっちー?!」
悠仁「バカ！」
久保「わぁぁ！！！」
海琉「......え?!」
目に見えたのは、フェンスに立ち上がった瞬間、思い切りジャンプした稲葉。そして、彼を追いかけるように、横にいた2人も思わず飛び降りてしまった。
あまりにも衝撃的な光景に思わず目をぎゅっと閉じた海琉の耳に飛び込んできたのは、水が跳ねる音。それとともに、掴んでいたはずのフェンスの感触がなくなって、そっと目を開いた。
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翠恋(プロフ) - ななこさん» ななこさま、コメントありがとうございます！頑張って更新していくのでよろしくお願いします！ (2021年11月30日 20時) (
レス) id: fb1d0da99a (このIDを非表示/違反報告)
ななこ - 続きが気になります^_^🥺 (2021年11月29日 22時) (レス) @page17 id: 318396371e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠恋
| 作成日時：2021年11月23日 22時
