第1ステージ#006 ページ12
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一方、海琉たち4人は狭い校舎内よりも見晴らしの良いグラウンドへと場所を移していた。
今のところまだ鬼に遭遇してない4人。しかし、だからこそ鬼がどんな姿か分からないから緊張感はかなり感じていた。ただ1人、悠仁だけはさっき手に入れたボールがなにかじっと見つめながら思考していた。
海琉「悠仁、まだそのボール考えてるの？」
悠仁「おう。だってよくわかんないし。とりあえず鬼が来たらこれ投げてみっから」
山井「なにか足止めするものだったらいいね」
将聖「ホントだよ......って、あれ？ねぇ！あそこに変な人がいる！」
将聖が指差す方向を見ると、昇降口のところに立つ人影が見えた。よく見えないのだが、その人影は狐のお面をつけているがこちらを見据えている。そして、勢い良くこちらに向かって駆け出してきたので、直感的にあれが鬼なんだと認識した。
距離もあったため、4人は敢えて散らばって距離を取った。4方向にいる中で鬼は誰を狙うのか...鬼は、1番近くにいる海琉にどうやら狙いを定めたらしく、他の3人の方向には見向きもしないで突進していく。
山井「海琉が狙われてる！」
海琉「このまま気を引くから、後はよろしく！」
悠仁「何を！させるか！」
将聖「ちょっと悠仁?!」
海琉を追いかける鬼に向かって走り出した悠仁。なにをするのかと思えば、その鬼の背後から持っていたボールを思いきり投げた。ボールは鬼の手前の地面に叩きつける形となったが、瞬間そこからネットが飛び出し、鬼の体を包み込んだ。鬼は、ネットが絡まってその場で停止した。同時に、腕時計から機械音が鳴る。
『アイテムの使用で、鬼が1体戦闘不能。回復まで、5分。』
将聖「ええー！すごいアイテムだったんじゃん！」
悠仁「海琉！大丈夫か！」
海琉「ちょっとなんでアイテムの無駄遣いしてんの！」
山井「動きが封じられるアイテムだったとは...」
次から宝箱を見つけたら開けよう、と思っていたら、パッと顔を上げた悠仁が声を張り上げる。
悠仁「あそこに稲葉はっけーん！！」
将聖「えっ...あ！ホントだ！久保もいるじゃん！」
山井「......なんか変じゃない？」
海琉「あ！後ろ！」
悠仁が指さした方向には、下を覗き込む稲葉とその後ろに久保がいるのが見えた。......と、ともに、本日2度目の捕獲を告げる音声が響いたのだった。
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翠恋(プロフ) - ななこさん» ななこさま、コメントありがとうございます！頑張って更新していくのでよろしくお願いします！ (2021年11月30日 20時) (
レス) id: fb1d0da99a (このIDを非表示/違反報告)
ななこ - 続きが気になります^_^🥺 (2021年11月29日 22時) (レス) @page17 id: 318396371e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠恋
| 作成日時：2021年11月23日 22時
