検索窓
今日:11 hit、昨日:51 hit、合計:112,869 hit

Episode : 033 ページ33




6月に入り、梅雨がやってくると連日雨が降り続いていた。だけど、梅雨でも関係なくテスト期間は近づいていて、前よりも先生たちも「ここテストに出るぞー」だの「範囲に入るからなー」とかばかり口にするようになってきた。

あーあ、嫌な季節だなぁ...と溜息をつきながら昇降口で上履きから靴へと履き替えていると。



ru「ごめんね、佐久間くん」

sk「いーよいーよ!俺、図書室で勉強して帰るから」

mm「でも、今日観たいアニメの日でしょ?録画してないんじゃない?」

sk「大丈夫だって!後で動画サイト漁るし...それに、あべちゃん生徒会終わるだろうから、一緒に帰れるから!」

ru「......ほんっとごめんね!めめ、遅れちゃうから行こ!」

mm「ごめんね。また寮でね」

sk「うん!ばいばーい!」



そっと、靴箱の影からその様子を覗くと、1人になった佐久間がくるりと向きを変えて歩いてきた。隠れる場所なんてなく、そのまま戻ってきた佐久間と鉢合わせた。



sk「わぁっ?!い、岩本くん...」

iw「え、と......帰ん、ないの?」

sk「あっ...傘、なくて」



もしかして、傘がないから帰れない?

だから図書室で勉強だなんて......しかも、目黒が言ってた、観たいアニメの日だって。なら、尚更帰りたいはず...。俺は、自分の鞄の中から折り畳み傘を取り出して、佐久間に手渡した。


Episode : 034→←Episode : 032



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (217 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
632人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:翠恋 | 作成日時:2021年10月24日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。