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転校生 × 桃色 ページ11

一目惚れ。


人生で、私がそんな恋に落ちるなんて思ってもなかった







『はじめまして...知念侑李です、よろしくお願いします』




小柄な体に、愛らしいルックス

私だけじゃなくて、何人の女の子がこの笑顔にやられたことか



おまけにスポーツ万能、前の学校でも成績はトップクラス

神様ってずるいなぁ




そんなあっという間に人気者へとかけ上がった彼のことを考えながら、授業を受ける

1番後ろに座る彼を、そっと盗み見る

頬杖をついて、目を閉じたままの彼の真っ黒な黒髪を、秋風がなびかせる





そんな綺麗な顔を見つめていたら






「...ん?」



「あっ...///」






目が合ってしまって、慌てて視線をそらす

その後は後ろを振り返ることができなくって

あっという間に休み時間を迎えた



かと思ったら





「...ね、Aちゃん!」


「へっ...?あ、ち、知念、くんっ...?」


「僕のこと見てたでしょ〜?」




なんておどけた彼になにも言えずにいると、グッと顔を近づけて

耳元にかかる知念くんの吐息が、くすぐったい








「__________僕の方がずっと見てたのに、気づいてくれないんだもん」




「...え?」




「たくさん見てよ、僕のこと」







誰にも分からないように、頬に触れられた感触に

勝手にドキドキしてる私は



自惚れて、いいんだよね__________?





(End.)

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作者名:時雨 | 作成日時:2015年8月6日 22時

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