甘くて、優しい。《 in × ar 》 (ページ6)

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帰り道② ページ6

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「......だいちゃん、さ」

「はい...！」

「ぷぷっ...」

「へっ...?!あ、あの...？」

「ごめっ...ふふ、そんな緊張しないでよ？俺ら、恋人なんだからさ、ね？」

いのちゃん先輩は、そう言って笑うけど......そんな、無理だよ。心臓バクバクだもん...。

そう思っていたら、人通りを確認してから、不意に手が伸びてくる。その手は、俺の頭へと辿り着いて、ぽんぽんって、撫でた。

__________......俺、いのちゃん先輩に、頭撫でられんの好きだなぁ...なんか、安心するんだよな。

「だいちゃんって、本当可愛い......絶対俺、大事にするからね？約束」

そう言って、子どもみたく笑って小指を俺に向けてきた。そんな彼に釣られて、俺もゆっくり小指を出すと、躊躇なく絡められた。

そんで、「ゆーびきーりげーんまーん」なんて楽しそうに歌ったいのちゃん先輩に、思わず笑みが零れる。

「あ、笑った......だいちゃん、笑顔めっちゃ可愛いじゃん。これからも、見せて欲しいな？」

「......っ、が、頑張り、ます...//」

最近の帰り道は、いのちゃん先輩のことを知れる大事な時間。

だからこそ、心臓に悪いのに帰りを楽しみにしている自分がいるんだ。

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