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リョウタの馬が擦り寄るように彼の元へと戻ると、蟻地獄は元の勢いを取り戻す。取り憑かれたその男もハッとしてリョウタに向かって雄叫びを上げる。
『邪魔ヲ、スルノハ誰ダァ！！』
「......は？お前こそ、俺の歌の邪魔してんじゃねーよ」
答えたのは、その紅の馬とともにする彼ではなかった。
だけど目の前の彼のほかに人の姿が見えない。男は目の前のリョウタに向かって蟻地獄を移動させようとした。
「♪〜〜〜」
『...っ?!誰ダ...ドコニイル！』
「しーっ......マナー違反だよ」
『何言ッテ...ウッ......?!』
駆け出そうとした男の足が、動かない。むしろ力が抜けていくように地面に崩れ落ちる。辛うじて上げた視線の先にはリョウタの姿はなく、まるで舞い降りるかのように木の上から軽々しく飛び降りてきた人がいた。
その人は、さっきと同じ、澄んだ声で題名のない歌を歌っていた。
男は、次第に身体が重くなり視界がくらくらと回り出す。潜在的な意識により瞼が落ちてきて、やがて夢の世界へ誘われその場に力なく倒れた。
暫くして、規則正しい寝息が聴こえ始めると、ようやくその人は歌を止めて小さな声で囁いた。
「__________......良い子は眠る、時間だよ。」
月明かりに照らされた首筋に、澄んだ青色に光る梟の模様。
同時に彼の腕に、ぼんやりとした姿だが同じような青色をした梟が留まる。紅の馬を連れた彼が子どもたち3人も眠ったことを確認すると同時にだんだんと複数の人の声が近づいてくる。
自分のたちの仕事はここまでだ、アイコンタクトをした彼らは、2人で並んで夜の闇へと消えていった。
＊＊
File : 02 ショウタ
Familiar:梟( 能力:眠り )
彼の歌声で口ずさむメロディーとともに対象者を眠りに誘う。能力発動時には首筋にある梟の模様が青く染まる。
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蕾華(プロフ) - 翠恋さん» 返信ありがとうございます。わかりました。更新楽しみにしています！頑張ってください。 (2020年5月28日 9時) (
レス) id: 169f18cdbf (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - 蕾華さん» 蕾華さま、コメントありがとうございます！ネタバレになるため詳しくは言えませんがご想像にお任せします！モチーフになっているグループはありますのでぜひこれからも読んで頂けると嬉しいです！ (2020年5月27日 22時) (レス) id: fb1d0da99a (このIDを非表示/違反報告)
蕾華(プロフ) - 毎回更新楽しませていただいております。もしかして、この孔雀とか狼ってSixTONESだったりします？ (2020年5月27日 22時) (レス) id: 169f18cdbf (このIDを非表示/違反報告)
椿と猫(プロフ) - 翠恋さん» いえいえ！これからも頑張ってください！応援してます！ (2020年5月23日 13時) (レス) id: 5dcbe78cc5 (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - 椿と猫さん» 椿と猫さま、初めまして！ご指摘ありがとうございます！訂正させて頂きました！ (2020年5月23日 13時) (レス) id: fb1d0da99a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠恋
| 作成日時：2020年5月16日 22時
