どんなあなたも。《 Yb × Hk 》 (ページ50)

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「相変わらず、美味いな」

「ふふっ...良かったぁ」

2人でテーブルを挟んで、こんな風に俺の作ったご飯を食べてもらう日が来るなんて思ってもみなかった。

俺の作ったお弁当も毎日綺麗に食べてくれて、こんな嬉しいことはない。あぁ、幸せってこういうことなんだろうなぁって思った。

「......ひかる、」

「へっ...？」

突然、名前で呼ばれて慌てて顔を上げる。やばい、今絶対俺顔真っ赤だ...そう思ってると、不意に手が伸びてきて親指が俺の唇にほんの少し触れた。

そこが、まるで熱を持ったように熱くなっていく。

どうやら、ミートソースがついてたらしいけど、次の瞬間、その指をぺろりと舌で舐める姿は、あまりに官能的で、長年片想いを続けていた俺にはあまりにも刺激が強すぎる。

「......///」

「やっば......可愛い、」

そう言ってチラリとやぶ先輩を見れば、真っ赤になってて。不覚にも、可愛いだなんて思った。

ねぇ、そうやって、いろんな姿を見せて欲しい。

これからもいろんなあなたを、俺に教えてください。

俺は、どんなあなたも、好きだから。

どんなあなたも。

(End.)