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最初はめちゃくちゃ嬉しかった。だって憧れの先輩が直接教育係で仕事教えてくれるなんて。
だけど、やぶ先輩は俺のことなんか覚えていなかったようで、初日からミスを連発しまくった俺に対して「はぁ？」だの「なにやってんの」など冷たい言葉を浴びせてきた。
でも一応聞いたら教えてくれるし、どこをどうするのか言ってくれるんだけど...オーラが怖い。
あのふんわり優しく笑う先輩は、どこに行っちゃったのかなってくらい。
しかも伊野尾と違ってほんとに仕事の出来なさ具合は俺も自分で呆れるくらい。
未だに資料の入力とコピーしかやらせてもらえてないのって、同期の中じゃ俺くらい。はぁ...もっと頑張んないと。
薮「八乙女、手止まってる」
光「あっ...すみません！」
パソコン越しに見えた鋭い視線に、もう一度姿勢を正して俺はパソコンと向き合う。
余計なこと、考えてる時間はない。
そこから先は、黙々とパソコンに資料を打ち込んだり、やぶ先輩に言われてコピーをしたりして午前中の激務を終えたのだった。
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作者名：時雨
| 作成日時：2020年4月9日 19時
