どんなあなたも。《 Yb × Hk 》 (ページ37)

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" えー？それはぁ......本人に直接聞いて！ "

だいちゃんに言われた言葉が気になり過ぎて、頭の中でぐるぐるとしていた。家に帰ってからも、ずっと。

翌日会社に行っても気になってしまい、なかなか集中できない。そんな俺と違って至っていつも通りの先輩。そうだ、やぶ先輩はなにも変わらないじゃないか。なにかあったら、それこそ少なからずなにか変化があるはずだ。やっぱりだいちゃんにからかわれたのかな、なんて、自己解決しようとしていた。

「......とめ......おい、八乙女」

「あっ！はい！すみません！」

「ぼーっとするな。仕事中だぞ。」

「すみません！」

「これ、アンケートの集計よろしく」

「わかりました！」

手渡されたファイルに挟まれた資料を受け取り、中身を出そうとした。挟まれた1枚のメモが目に留まり、思わず声を上げそうになった。

俺は慌てて口を抑えてなんとか我慢し、そして、もう一度そのメモを読んでから胸ポケットの中にしまった。

だって、誰かに見られたら大変だもの。

そっと顔を上げると、真剣にパソコンに向き合う先輩。その姿はいつもとなにも変わらないのに、サラッとこんなことが出来てしまう先輩に俺だけ振り回されてる感じ。

でもいい。それでもいいの。

恋は盲目とは、よく言ったものだ。

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