ラウールくんはキューピット！《 sn × sn 》

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緑side



ゆっくりホールに戻ると、テーブルに項垂れる佐久間を発見した。

その背中に「佐久間」と声を掛けたら慌てて立ち上がったもんだから、その場に派手に転げ落ちた。





緑「ちょっ...なにやってんの？大丈夫？」

桃「...にゃはっ！平気でやんす！それより、あべちゃん！ラウールとお話終わったでやんすか？てかなんか2人お似合いだよね〜！」





急に捲し立てるように話し出した佐久間に、俺はなんだか虚しくなる。そして、それと同時にどこからか勇気が湧き出てきて、普段ならしないであろう行動を普通にできた。

目の前に座り込む佐久間と目線が合うように跪き、手をぎゅっと握って真っ直ぐ見つめる。

きっと、今を逃したらもう二度と言えない気がする。

だからこそ、誠意を込めて伝えたい。








緑「1回しか言わない...俺が好きなのは佐久間だよ。




ずっと、俺と一緒にいて欲しい」









目線を逸らさずに言った俺の言葉に、佐久間の大きくてクリっとした愛らしい瞳からぽろぽろと涙が零れる。

握っていた手がぎゅっと握り返ってきたってことは、そういうことでいいんだよね？






桃「あべちゃん...俺も、好きっ！」







今まで見たことないような、首筋まで桃色に染めて、照れた表情で微笑む君があんまりにも可愛いから

誰にも見せたくなくて、思い切り抱きしめた。








......後ろの方から聞こえてくる目黒とラウールの声には、今だけ聞こえないフリしてあげる。





( Happy End. )

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