検索窓
今日:12 hit、昨日:12 hit、合計:142,319 hit

034 ページ34






「......んだよ、本当に居んのかよ」





悔しそうにそう呟いて、そいつは近くのバケツを蹴り飛ばしてその場から離れていった。

姿が見えなくなってから、俺は慌てて腕の中に収めていた神山くんを離して「ごめん!」と謝った。助けるためとはいえ、自分のした大胆な行動に戸惑いしかあらへん。

そんな俺に、神山くんは小さく笑った。






「いえっ...助かりました、ありがとうございます」


「勝手なこと言うてごめんな?」


「......う、嬉しかった、からっ...大丈夫、ですよ?」








__________少し赤らめた頬を見たら、もしかしてなんて期待してまうやん...。





そんな神山くんを見ていたら、さっき吹き飛んでった自信が帰ってきた気がして、俺はポケットからチケットを取り出した。

それを見た神山くんはちょっと驚いとるみたい。





「......これ、」


「チケット取れたから、誘おうと思って来て良かったわ......良かったら、一緒に行ってくれへん?」







もしかしたら、俺はさっきの神山くんよりも真っ赤になってるかもしれへん。けど、それくらい真剣に想ってるってことが伝わったらええな。





ほんで、いつかあの台詞を、本当に言える日が来ればええのにな。




035→←033



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (252 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
436人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

翠恋(プロフ) - 笙緒さん» 笙緒さま、コメントありがとうございます!そう言って頂けてとっても嬉しいです!ありがとうございました、また違う作品でお会い出来るように頑張りますのでどうぞよろしくお願いします! (2019年7月21日 14時) (レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)
笙緒(プロフ) - 完結おめでとうございます!とっても素敵な作品をありがとうございました。もう最後は泣いて泣いて(笑)すごく感動しました!どうかお幸せに...と思いつつホッコリとした気持ちになりました。また素敵な作品をお願いします! (2019年7月21日 13時) (レス) id: 2935873422 (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - ? は ま たさん» ? は ま たさま、コメントありがとうございます!拙い文章でしたが、お届け出来たら嬉しいです!励みになります!これこらも頑張って作品をお届けしていきます、どうぞよろしくお願いします! (2019年7月21日 9時) (レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - 樹れれ*さん» 樹れれ*さま、ついに完結しました!ありがとうございます!これからもいろんなCPでの作品をお届け出来たらと思います、これからもどうぞよろしくお願いします! (2019年7月21日 9時) (レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - 莉子さん» 莉子さま、コメントありがとうございます!拙い文書でイメージが伝わるか不安もありましたが、無事に届いたようで嬉しいです!ありがとうございます!これからも新しい作品を作れたらと思いますのでどうぞよろしくお願いします! (2019年7月21日 9時) (レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:時雨 | 作成日時:2019年6月23日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。