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「......ダメ、だよ。だって、Aちゃんは、シンデレラになる人なんだから」
「誰のシンデレラになるかはっ...私が、決めることです!」
伏し目がちに呟いた伊野尾先輩に、1歩踏み込んで伝えたかったことを伝える。
言葉が、止まらない。気持ちが、どんどん溢れ出てくる。
「私......ずっとずっと、伊野尾先輩のこと考えないように考えないようにってしてきました。
けど、やっぱり無理でした。
だって、私が困った時に助けてくれたのは先輩で、
私が悩んでいる時に気づいてくれたのも先輩で、
ひかるさんを紹介してくれたり、変装までして見守ってくれたり、私のわがまま受け止めてくれて、
.........好きになるなって、方が無理でした。
私は、偽りのシンデレラよりも
あなたの隣で......ありのままの自分でいたいんです」
最後の方は、涙混じりで聞こえていたのか分からないけれど
伊野尾先輩は、ゆっくり伸ばしてきた手で優しく頬を撫でてくれた。
その瞳は、私と同じで涙で濡れていた。
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翠恋(プロフ) - おかもとケイとるさん» ありがとうございます!がんばります!!! (2018年4月14日 20時) (レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)
おかもとケイとる(プロフ) - 更新楽しみにしてます (2018年4月14日 18時) (レス) id: 1490ed1241 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翠恋 | 作成日時:2017年12月9日 22時