オオカミ男と偽りのシンデレラ。second【青】 (ページ25)

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『__________......以上を持ちまして、挨拶とさせていただきます。それでは皆さん、素敵な冬休みを過ごしてくだいね』

「はぁぁっ......やっぱいい男！やぶ先輩♡」

「ふふ、そうだねぇ」

「やだ、ついに惚気けるようになった」

一礼をして壇上を降りようとした先輩を見ながら2人で話をしていたら、ふと目が合って。

小さく手を振れば同じく小さく手を振り返してくれて。

「あー、もう！なんて幸せそうなの！」

「す、すずちゃんったら～」

「だってもう12月だよ?!もうすぐ年明けるってことはやぶ先輩も卒業だよ?!ついにAが正真正銘シンデレラかー。」

「そうだねぇ...あ、その前にクリスマスが......」

「分かってるよ！明後日プレゼント見に行こうねぇ～」

そう笑いながら体育館から教室へと戻って行く途中、チラリと視線の端で捉えてしまった。

すぐに人混みの中へと、消えてしまったけれど。

「......A？どうしたの？」

「え?!な、なんでもないよ？」

あのパーティーの日から、私はずっと避けていた。

自分の気持ちは、もう前しか見ちゃいけないと。

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