さよならとキスと涙と。《 ym × kt 》

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早く決めて、帰らなくちゃ。

そう思っている俺とは反対に、意外とやまちゃんは優柔不断で。





「......うーん、どっちがいいかな」



「えと...ち、ちぃちゃんならそっちのピンクの方が」



「あ。なんかこれもオシャレじゃね？」



「そ、そうだね！あはは〜......」






そう言ってまた唸り出すやまちゃん。

もういっそのこと、予定があるからなんて言って帰ってしまおうかとも思ったけど、俺の性格上、こんなに一生懸命考えている人を放っておくことはできなくて。

......結局何件も一緒に歩き回っている。という。







「やっぱり最初のやつのが良かったかな？」



「......やまちゃん選んだものなら、ちぃちゃん喜ぶと思うけど」






お店の外に出てまた通りを歩いていたら、突然の雨。しかも土砂降り。

嘘でしょ。天気予報のお姉さん、そんなこと一言も言ってなかったよ？傘持ってきてないしどうしよう......。






「.........長くなりそうだな。雨宿りできっところ探すぞ」



「えっ......?!ま、待ってください...！」









走り出した背中を、ずぶ濡れになりながら追いかけた。

雨だと分かっていたら出かけなかったのに。









そうしたら、あんなこともなかったのに。





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