magical.34 Sea 侑李side ページ35
侑李side
逃げるのをやめ、水の手に反撃開始。
僕は空を飛んで、魔物の出現場所を予測して伝えていく。
雄也は毒を食らわしているけど、すぐに新しい体が出てくる。
いのちゃんはさっき見たとおりだ。
伊野尾「絶体絶命ってやつじゃない?これ。」
高木「何度も生まれ変わるようなもんだからな…反則だろこんなの!」
みんなが嘆く。
たしかに、勝てる気がしない…。
・・・そんな中、声を上げたのがひとり。
有岡「…俺、ちょっと頑張ったらいけるかも。」
薮「え?」
有岡「体力無くなるからあんまりやりたくないんだけどな…」
大貴は諦めたように笑いながら拳を握りしめると、前を見据えた。
と、視界の端に映った水柱。
奴が出てくるサインだ。
知念「みんな、次は右のほう!」
すると、大貴は僕が指した場所に向け、炎を放った。
その色はいつものオレンジではなく・・・青。
有岡「あ、ぁぁァぁあア!!!」
その腕は震え、全身から汗が噴き出していた。
ーー大貴の最大出力、1500°Cを超える高温の炎。
出てきた水の手は、瞬く間に蒸発した。
高木「すご…有岡くん…」
薮「大ちゃん…!」
僕は砂浜に降りると、大貴の背に触れた。
治癒魔法をかけて、倒れそうな身体を支える。
水の手は、1500℃の炎で蒸発してもなお新しく出てきた。
大貴は再び炎を放ち蒸発させる。こちらへの攻撃の隙を、一切与えない。
有岡「ッ、やぶ、ちゃん、今の、うちに」
薮「ありがとう、大ちゃん!」
宏太は駆け出し、砂浜を出て茂みに隠れた。
テレパシーが届くことを祈る。
…だけど。
薮「は?なんで切るんだよ…っ!」
宏太は、なかなか戻ってこなかった。
ついに大貴が力尽き、再生した水の手が襲いかかってくる。
伊野尾「薮!」
いのちゃんがシールドを張り、攻撃を跳ね返す。
知念「なにがあったの?」
薮「…テレパシー届いたんだけど、切られた。……あとは何度やっても繋がらない。光の方でもなにか起こってるのかも…。」
高木「マジかよ…もう手がねえぞ!」
有岡「…だ、大丈夫…まだ、いける」
大貴は起き上がろうとするけど、僕の腕の中に逆戻り。
知念「ダメだよ、寝てなきゃ。それに、今の大貴じゃマッチ程度の火も出せないんじゃない?」
有岡「…」
大貴はふいっと目を逸らす。
・・・すると今度は、この男が声を上げた。
伊野尾「俺、いいこと思いついたかもしれない…」
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LOVE米(プロフ) - やまびこさん» メッセージありがとうございます!!とても嬉しいです。頑張ります(*^^*) (2019年1月16日 20時) (レス) id: a6c899cc1c (このIDを非表示/違反報告)
やまびこ(プロフ) - 魔法系も大好きなので本当に楽しく読ませていただいてます。更新されるのを楽しみにしているので、無理せず頑張ってください! (2019年1月16日 18時) (レス) id: e5bd4b82b6 (このIDを非表示/違反報告)
やまびこ(プロフ) - はじめましてこんにちは!更新停止してる間に読んで好きになって、いつか再開してくれたらなぁ…なんて思っていると、どんどん面白いお話が更新されていてとても嬉しいです!私は伊野尾くんが好きですが、バランスよくメンバーが出ているのも面白いと思います! (2019年1月16日 18時) (レス) id: e5bd4b82b6 (このIDを非表示/違反報告)
LOVE米(プロフ) - ちなみに、すでに結末まで構想してありますので今度こそ最後まで描き切りたいと思っています! (2019年1月3日 17時) (レス) id: a6c899cc1c (このIDを非表示/違反報告)
LOVE米(プロフ) - 更新が非常に遅くなって本当に申し訳ありません。これからはちょくちょく更新していきたいと思いますので、どうかよろしくお願いします。 (2019年1月3日 17時) (レス) id: a6c899cc1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:LOVE米 | 作成日時:2014年12月27日 19時