ハニープードル【青】 (ページ48)

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山本さんが本社に戻って2週間、平穏な日々が続いていた

藤井くんとも、結構順調。

だけど、私と藤井くんが付き合ってることは秘密。

別に社内恋愛禁止なわけじゃないけど、騒ぎになると面倒だから、って藤井くんが

昼休み、藤井くんは上司と外食に行ったらしく、久々に中庭でご飯を食べる

紫「お疲れ、隣ええ？」

『濵田さん、どうぞ』

久々に見た濵田さんは、相変わらず肌が綺麗

本当に私年上なのかな…なんて無意識にガン見してると

紫「……そんな見られたら恥ずかしいんやけど」

『あっ、すみませんっ、肌、綺麗だなって……』

紫「そうか？Aちゃんの方が綺麗やとおもうけどな」

『いえ、もう26ですので、全然』

紫「相変わらず結婚願望強いん？」

『え？あ、うーん……前ほど、焦ってはない、かな…』

久しぶりちゃんと恋愛して、今は前ほど結婚に執着はしていない

紫「なるほどな～、藤井もまだ若いし、焦ることないもんな」

『はい、そうなん………えっ？！』

紫「あっ、誰にも言わへんから！」

『な、なんで、濵田さん、知って……』

紫「実はな、あの時俺もあの居酒屋で飲んでたんよ。カウンターで」

あの居酒屋……って、私が藤井くんに告白した？

紫「盗み聞きしたわけやないんやけど、聞こえてもうて。ごめんな～」

……恥ずかしい、最悪だ

紫「でも、藤井が来てからAちゃん、楽しそうやからよかったわ」

『え？』

紫「なんて言ったらええんか、わからへんけど、

前は仮面被ってたみたいと言うか……息苦しそうやったと言うか。

ま、とにかく、今はホンマのAちゃんの姿が見れてる気がすんねん」

確かに前の私は、仕事をきっちりこなして、何でもできます、みたいな大人の雰囲気を出したくて頑張ってた

それに比べたら今は、大分素で過ごしている。楽になってる。

これも、藤井くんのおかげだ