ビターステップ【緑】 (ページ10)

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_「よかったの？あんな可愛くしちゃって」

あいつが店を出た後、片付けをしてると困った顔で笑って話しかけてくる店長の照史くん。

照史くんはもともと小さい頃から世話になっとった近所の兄ちゃんで、高校生の頃からここでバイトさせてくれとった

専門学校を卒業してやっと、雑用のバイトやなくて美容師として働けるようになって。

まだまだやけど、仕事はなかなか楽しい

橙「智、あの子のこと好きやろ？」

「は？ぜんっぜん。」

橙「智は昔から好きな子応援してまうタイプやからな～

そんでいつも取られてたやろ？」

「……うっさい」

そうやけど。あいつは好きとかそんなんちゃう

そもそも、友達でもない、俺が一方的に絡むだけのようわからん関係

そんなんで惚れるほど俺はピュアじゃない

でも………

「…やっぱちょっと、可愛くしすぎてもうたかもな」

橙「もーっ、ちょっとくらい我儘になったって神様は怒らへんで？

自分の気持ちに正直に、や！」

そんなん言うても、好きな子には笑っててほしいやん？幸せ感じてほしいやん？

そう思うのは、おかしいんやろうか

「ま、ホンマにあいつのことはそんなんちゃうし、」

でも他の女と違う、何故か気になる、それは確かで

なんでやろう