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夜空に咲いていた花が散ると浮ついていた気分もそれに伴い落ち着きを取り戻し、花火に目を奪われていた人達は続々と帰路につく。
あんなに騒がしかった花火会場も静けさを取り戻した頃。
「そろそろ帰ろか、？」とベンチから立ち上がった俺は声をかける。
「うん、」と彼女は寂しそうに笑ってた。
それから手を差し伸べてベンチから立ち上がらせると自然に手を繋いだ。
変に意識せずに…自然に。
そう彼女にはそう思われるように。
あ、あかん。緊張して手汗かいてるかも、とか
これ強く手を握りすぎやんな？とか
歩いてても意識が向くのは俺の右手ばかり。
そんな余裕のない俺に反して隣を歩く彼女は左手をあまり気にしてないようで、今なんか金魚が泳ぐ袋を目の前に持ってきて金魚に笑顔見せてる。
「 久しぶりにベビーカステラ食べたけど美味しかったあ！ 金魚すくいに真剣になったのも久しぶりだったし… 」
「 金魚すくいのおっちゃんに笑われたもんな。どんだけお前らやんねん！てな(笑) 」
「 争いごとってついつい頑張りたくなっちゃう。でも、あんなにやっても金魚全然取れなかったね… 」
「 せやな、俺らめっちゃ下手やったし！ 」
「 この金魚買うの？ 」
「 そりゃ、そうやろ！ あ、最近までメダカ飼っててんけどその水槽とかあるしそこに入れたらええやろ。 」
「 メダカとか飼ってたんだ、意外。 」
「 なんかな、メダカがいつの間にか増えてたからあげる、って友達から貰ってん！ 」
月明かりでぼんやりと見える影が俺らの姿をアスファルトに映し出す。
ぐっと近くなった距離。
それは、心も身体も。
あんなにも死神と人間の関係を崩そうとせーへんかった彼女がもう敬語やないし、俺のことシゲって呼んでることがほんまに嬉しい。
今日出かけることできて良かった、と足元を見ながら彼女の右手を少し握る。
彼女の手は氷のように冷たく、人間やないみたい。
……て、彼女は人間ちゃうわ。
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濱ちゃん(θヮθ) - はじめてですよね！とっても続きがきになります。 (2017年3月3日 21時) (
レス) id: 08f2b5cf74 (このIDを非表示/違反報告)
〒 虹色ももいちご.。(プロフ) - めいこさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです(*^_^*) (2017年2月14日 23時) (レス) id: 82aa0cce49 (このIDを非表示/違反報告)
めいこ - はじめまして！とっても面白いですね！更新ファイトです！ (2017年1月22日 22時) (レス) id: 3ac7ef3471 (このIDを非表示/違反報告)
〒 虹色ももいちご.。(プロフ) - 或人さん» ｺﾒﾝﾄありがとうございます!! とても嬉しかったです。更新遅くなりますがこれからも読んでいただけると嬉しいです(*^^*) (2016年9月8日 23時) (レス) id: 8cc8e0c6d0 (このIDを非表示/違反報告)
或人 - 読みました！！凄く続きが気になります ！更新まってます ！ (2016年8月24日 22時) (レス) id: 032538a8c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虹色ももいちご | 作成日時：2016年8月22日 14時
