検索窓
今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:49,655 hit

どんな話を二人でしようか(2) ページ9

「侑李にはこれが似合うと思う!」

最近僕のことを名前で呼ぶようになった圭人。


正直・・

嬉しい。


「じゃあ着てみる!」

特に僕の好みではなかったけど、ちょっとよそ行きのジャケットは英国風でかっこいい。

鏡の前に映る自分を眺め、試着室のカーテンを少しだけ開けて顔を出した。


「圭人」


「着れた?」

その場を離れずに待っていた圭人がニコッと笑う。


「うん、どう?」

カーテンを開けずに中を覗くよう圭人を促す。


「いいよ!かっこいい!」


「ほんと?ちょっと丈長くないかなぁ。ちびだからな・・」

もっとカッコ良く着こなしたいのに、どうしても可愛い寄りになってしまう僕。


「そんなことないよ。ね、ちょっと、」

カーテンの隙間から手を伸ばし、僕の肩を掴む圭人。


「えっなに?っ!!」

態勢を整える間もなく、頭を引き寄せられて圭人の唇が僕のそれに触れる。


「わっ!」

バランスを崩した僕は、伸ばされた圭人の手もむなしく尻餅をついた。


「ちっ!知念!大丈夫っ?!」

慌てた圭人がカーテンを開ける。


「お客様、どうされましたかっ!」

遠くから店員さんの声も聞こえる。


「これ、今度買いに来ます!」

僕はジャケットを店員さんに渡し、圭人の手を引いて店を出た。


「どっかぶつけなかった?」

心配そうに謝り倒す圭人。


「大丈夫だよ。ね、だからもう一回、」

そう言って圭人の頭を引き寄せたところで、目が覚めた。


ーーーーーー


初めての、二人での遠出の帰り道、圭人を家の近くまで送っていく。


「大ちゃんありがとう。また明日ね」

シートベルトを外してドアに手をかけた圭人の腕を掴む。


「圭人、」


「ん?」

少し首を傾げるその瞳から目を離せなくて、それなのに何もできなくて。


「大ちゃん?どうしたの?」


「俺、圭人のこと好きなんだ。圭人が、誰より大事だよ。だから」


圭人の顔から笑みが消える。

緊張で、胸が震える。


「俺と、付き合ってください!」


「大ちゃん・・」

そう言う圭人の顔は、困っているようにも見える。


「だめ・・かな?」

仲良くなったつもりでいたけど、俺は圭人の特別ではなかったのかな。


「俺も、大ちゃんが好き」


「ほんと?!」


「うん、だから、お願いします」

えへへと照れる圭人が可愛すぎて、やった〜!と抱きしめる。


体を離すと、頬を染める圭人。


「圭人のこと、幸せにするから」

はにかんだ圭人の笑顔が見えた時、目が覚めた。


(つづく)

続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←どんな話を二人でしようか(1)・・・jump×kt



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (41 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
313人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

優子 - 読みました。めっちゃ裕翔君と慧君が気になります。 (2016年7月29日 0時) (レス) id: 236f8458a9 (このIDを非表示/違反報告)
大福もちこ(プロフ) - 優子さん» 優子さんありがとうございます♪お楽しみくださいませ^^ (2016年7月28日 23時) (レス) id: 2b183af5c8 (このIDを非表示/違反報告)
大福もちこ(プロフ) - sakiさん» sakiさん、リクエストありがとうございます^^ゆとたか女体化ですね〜書いてみます! (2016年7月28日 23時) (レス) id: 2b183af5c8 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。続きが気になります。 (2016年7月28日 12時) (レス) id: 236f8458a9 (このIDを非表示/違反報告)
saki(プロフ) - リクエストをいいですか(>_<)?ゆとたかで可能なら女体化でお願いします ! (2016年7月28日 12時) (レス) id: bfd4fd7344 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:大福もちこ | 作成日時:2016年4月16日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。