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朝 ページ2
けたたましく鳴り響くスマホのアラームを、充電コードを手繰って止める。んゔ、と喉の奥から絞り出したような声をあげてゆっくり体を起こす。まともに回っていいない頭と気怠い体を動かして、カーテンの裾を掴み引っ張ると、眩しい太陽の光が部屋中に降り注いだ。
きらきら、きらきら。
輝く朝日を眺めると、昨日の光景を思い出した。あのときの剣持くんは、私が今まで見た何よりも輝いて見えた。一目惚れの感覚は、一夜明けた今でもまざまざと焼き付いている。思い出すだけでも心臓がうるさく鳴り響く。そういえば友達は剣持くんのことを「夜が似合うよね」って言っていたけれど、あの眩しさは朝日だ、と私は思う。どんな暗い夜でも笑い飛ばして快活な朝にしてくれるような、そんな感じの。
「剣持くん、かっこよかったなぁ……」
暫く昨日の出来事に浸って、意識があっちに行きかける。……いけない、こんなことをしてる場合ではない。今は朝である。学校へ行く支度をしなくては。
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作者名：うぐ | 作成日時：2023年11月6日 22時
