成績ピンチ ページ22
※ 9・11ページの世界線。
静まり返った教室。
先生に大切な話があると呼び出され、体が硬直した。
『お久しぶりです〜、先生……』
「よく来たな。緊張しなくても大丈夫だぞ。」
顔色を伺うように挨拶をすれば、席に座らされ、逃げられない空気に。
言われることなんて大体想像はつくが、なるべく早く済ませたかった。
『それで、大切な話とは…』
「率直に言わせてもらう。Aの成績はかなりピンチだ。」
ですよね〜。
真面目な話が始まり、息を飲んだ。
「だが、まだ取り返せる。回収したケミーを見せてくれ。」
『わかりました。』
不登校呼び出し恒例行事。
まずは、課題提出と言う名の、コツコツ一人で集めたケミーを見せるコーナー。
枚数を数えながらカードを並べた。
「また枚数が増えてる。頑張ったな。」
『ありがとうございます…』
先生は毎回褒めてくれるけど、その優しさが胸に突き刺さり、申し訳なくなる。
次は、私がここに通えるかどうかの相談。
「最近、新しい生徒が入学したんだ。仮面ライダーで、ケミーが大好きで、きっと仲良くしてくれるはずだけど…」
『あ、え、えっと…』
「怖いか。ごめんな。」
知らない相手の話に混乱していると、即座に気づかれてその話は終わった。
変に気を使わせてしまって、また申し訳なくなる。
「そういえば、先輩とも喋れるようになってきたらしいな。Aの笑顔が増えて嬉しいよ。」
錆丸先輩と蓮華先輩のことかな。私の話をしてくれたのかな。
もしそうなら少し嬉しい。
「無理して登校してくれとは言わない。でも、Aが錬金術師になるには周りの協力が必要だ。」
「先生も生徒も、味方だと覚えておいてくれ。」
味方、か。
「一ヶ月後、成績を決める特別テストをする。進級を懸けた最後のチャンスだ。頑張れ。」
真剣な眼差しを向けられ、静かに頷き、話は終わり。
重大なテストに対して焦りと不安を抱えながら、教室を後にした。
そのとき。
「待て、A。」
『く、黒鋼先輩…?!』
アカデミー卒業生、超A級錬金術師の黒鋼スパナだ…
怖いイメージあって苦手なんだよな…
と思いきや、そっと私にカードを手渡した。
「君にこのケミーをあげよう。健闘を祈る。」
『あ、ありがとうございます…!』
さっきの聞かれてたのか…ケミーをもらってしまった。
私の味方をしてくれる人が絶対いるんだ。
だからこのテスト、失敗できない…!!
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91Pa231(プロフ) - *桜もち。さん» こちらこそ承認してくれてありがとう!😉そう言ってもらえて嬉しい〜💕💕また更新再開できるように頑張ります!! (12月17日 19時) (レス) id: fff66b8b3b (このIDを非表示/違反報告)
*桜もち。(プロフ) - イベント参加ありがとう〜!素敵な作品に参加して貰えて、より特撮界隈が盛り上がりそう✨✨✨個人的に『課題をクリアしていこう!』が毎週末課題をやる時のモチベになってます!!!これからも更新楽しみにしてるね〜!✨ (12月17日 19時) (レス) id: 17da285f26 (このIDを非表示/違反報告)
91Pa231(プロフ) - *桜もち。さん» わぁぁあ天才だなんてとんでもないです!!😭😭もはや私がカグヤ様を書きたかっただけなのですが…喜んで頂けたならとても嬉しいです💞💞ありがとうございます! (11月14日 22時) (レス) id: fff66b8b3b (このIDを非表示/違反報告)
*桜もち。(プロフ) - カグヤ様の大量供給ありがとうございます………!!!そうですこれが欲しかったんです………!!!!!主様天才ですか??? (11月14日 9時) (レス) id: 849756f787 (このIDを非表示/違反報告)
91Pa231(プロフ) - スズさん» そう言っていただけて嬉しいです🥰こちらこそありがとうございます…!✨️カグヤ様のキャラが好みに刺さりすぎました💘 (11月9日 20時) (レス) id: fff66b8b3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:91Pa231 | 作成日時:2023年9月3日 19時