キミとの恋はガチハード！！【仮面ライダーガッチャード】

百年早いゴージャスタイム ページ19

お昼時。

Aに新作を食べてほしくて、完成した料理を運んでいたときに…事件は起きた。



「できたよ〜！！おまたせ…」

…ってここどこ？！


ゴージャスな装飾、金色のカーテン、高そうな家具、天井にはシャンデリアも…


『ようこそいらっしゃいました、一ノ瀬宝太郎様。』

「え、A？！どうしたのその服…」


いつのまにかメイド服に着替えているA。

まさかメイドカフェいちのせに模様替え？！


『A？どちら様でしょうか。』

『わたくしは、鳳桜・カグヤ・クォーツ様にお仕えするメイドでございます。』


え、誰？

どう見てもAなのに、彼女は別人だと言い張る。


すると、勢いよく扉が開き、金色の髪の容姿端麗な男が風呂から出てきた。



「鳳桜・カグヤ・クォーツだ。実に良い湯…ゴージャスタイムだった。はじめまして、ガッチャード。」


状況が飲み込めないまま、どんどん話が進んでいく。

Aは全く動じもせずに全裸の彼にバスローブを着せた。


「うわっ！風呂くらい先に済ませといてよ…」

「悪いか？水も滴るいい男だろ？」


カグヤ様と名乗るその男。

彼の世界には今、危機が迫っているらしい。

その後、しばらく並行世界についてや、俺以外にも仮面ライダーが存在するという難しい話をされた。


「一言で言うとだな、ガッチャード、貴様にはゴージャスが足りない。」


「まずは我々のように、輝く素質のある人間にならなければ。ほら。」

『さすがです、カグヤ様。』


カグヤが自分の頬をつつくと、Aは何食わぬ顔でそこにそっとキスをした。

その流れで彼女を抱き寄せる。


「お、おい！Aになんてことさせてんだ！！！」


せめて服を着てくれ！！


「だからAではない。これはパラレルワールドだと言ったろう。そっくりさんの一人や二人くらい…」


「やめろー！ノーガッチャー！！！」


「はぁ…想像以上にやかましい奴だな。また後日、本人ごと連れてきて説明し直すとしよう…」


『承知いたしました。元の世界へ転送しておきます。』




もう一度オーロラカーテンが現れ、気づいたら本当のAが目の前に立っていた。


『…宝太郎くん！！』


「はっ…！俺は何を？！」

『大丈夫？さっきからずっと変なこと呟いてたけど。』


今のは夢だったのか…すごい悪夢だよ。

鳳桜・カグヤ・クォーツ、一体何者なんだ？


「な、なんでもない！疲れてて…」


後日、二人まとめて呼び出されたのはまた別の話。

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