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隣の席の錬金術師 ページ1

席替え後、少し憂鬱な帰り道。

よりにもよって教室のど真ん中、しかも一度も話したことのない男の子と隣になってしまった。


一ノ瀬宝太郎くん、今日も授業中によそ見して怒られてたけど、仲良くなれるかな…


『わっ?!ごめんなさい…!』


どうやらよそ見で怒られるのは私も同じみたいで。


ドン、と肩がぶつかる音がして痛い。

謝りながら顔を上げると…



『えぇ?!怪物…?!』


恐ろしい姿がジリジリと近づいてきた。


『やだ…来ないで!誰か助けて!!』


振り払おうとするが、

抵抗も虚しく簡単に突き飛ばされてしまう。



もうダメかも、

このまま地面に叩きつけられて終わるんだ。

諦めの準備をするが…



「大丈夫?!あの怪人は危険なんだ。近づいちゃダメだよ!」


次に目を開けたとき、水色のピカピカが。

ヒーローが私を抱きかかえていた。


「勝利をガッチャ、してやるぜ!」


そこからの記憶はほとんどなく、ただ呆然と彼の戦う姿を見ているだけ。


戦いは無事に終わったようで、もう一度、彼から手を差し伸べられ。



『あ、あなたは一体…?』


「仮面ライダーガッチャード。どデカい夢を追い求める、錬金術師さ!」


仮面ライダーと名乗る彼は、変身を解除し、本当の姿を表した。


『え…一ノ瀬くん?!』


「うん。俺、仮面ライダーとして人口生命体、ケミーを集めてるんだ!」



『カードが喋った…』



笑いながら変身に使うらしきカードを見せびらかしてくる。

隣の席の彼は錬金術師だったなんて…



「ただのカードじゃないよ。全てのケミーと仲間になる…それが俺の夢なんだ!」


「だからお願い!俺がガッチャードだってことも、ケミーのことも、二人だけの秘密にしてくれる?」



知られて何か不都合があるのかはわからないが、言いふらしたところでいいこともないと思ったので、約束することに。



『…わかった、一ノ瀬くんの夢だもんね。いいよ。話す相手もいないし。』



「本当?!よかった〜!これからは、宝太郎でいいよ!明日のお昼も奢るからさ、絶対約束だよ?!」



『そこまでしてくれなくても言わないって。明日から隣の席、よろしくね。宝太郎くん。』



「ガッチャ!じゃあ、また明日学校でね…!」




ケミーを目撃した者の記憶は全て消し去るべき。

そんなのわかってるけど…

せっかくの君と繋がるきっかけを失いたくないんだ。


だから、これは絶対バレちゃいけない、

俺たちだけの秘密。

君と一日、または監視?→



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91Pa231(プロフ) - *桜もち。さん» こちらこそ承認してくれてありがとう!😉そう言ってもらえて嬉しい〜💕💕また更新再開できるように頑張ります!! (12月17日 19時) (レス) id: fff66b8b3b (このIDを非表示/違反報告)
*桜もち。(プロフ) - イベント参加ありがとう〜!素敵な作品に参加して貰えて、より特撮界隈が盛り上がりそう✨✨✨個人的に『課題をクリアしていこう!』が毎週末課題をやる時のモチベになってます!!!これからも更新楽しみにしてるね〜!✨ (12月17日 19時) (レス) id: 17da285f26 (このIDを非表示/違反報告)
91Pa231(プロフ) - *桜もち。さん» わぁぁあ天才だなんてとんでもないです!!😭😭もはや私がカグヤ様を書きたかっただけなのですが…喜んで頂けたならとても嬉しいです💞💞ありがとうございます! (11月14日 22時) (レス) id: fff66b8b3b (このIDを非表示/違反報告)
*桜もち。(プロフ) - カグヤ様の大量供給ありがとうございます………!!!そうですこれが欲しかったんです………!!!!!主様天才ですか??? (11月14日 9時) (レス) id: 849756f787 (このIDを非表示/違反報告)
91Pa231(プロフ) - スズさん» そう言っていただけて嬉しいです🥰こちらこそありがとうございます…!✨️カグヤ様のキャラが好みに刺さりすぎました💘 (11月9日 20時) (レス) id: fff66b8b3b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:91Pa231 | 作成日時:2023年9月3日 19時

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