夢見心地＿TJ ページ9
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「どうかな」
そう言って首を傾げた俺の婚約者。
結婚式のドレス選びの日。
綺麗すぎて眩暈がした。
「めっっちゃ綺麗」
「嬉しい」
真っ白なプリンセスラインなる王道のウェディングドレスは、Aが着ているとさっきのハンガーにかかってた状態からは段違いに輝いてる。
それから二着試着し終わって某有名コーヒーショップに入る。
「幸せすぎた〜！」
結婚式に向けてダイエットを始めたらしいAはいつもはフラペチーノを頼むのに今日は低脂肪ミルクに変更したカフェラテ。
俺からしたらもうすでに痩せてるけどAは「結婚式の写真って一生残るんだよ！一番綺麗な状態じゃないと！」って熱弁し始めて、ダイエットを止めるのは諦めた。
「どのドレスが今んとこ気に入ってるの？」
「やっぱりプリンセスラインかな」
今日着たのはAラインのドレスとプリンセスラインのドレスと青のカラードレス。
俺からした三着とも綺麗すぎて当日も全部着せたくなった。
Aと俺の出会いは大学一年の時。
大学で仲良くなったやけに明るいジェシーから紹介されたのがAだった。
Aも明るくてジェシーと友達だというのが納得のいく性格だった。
「樹くん、髪すごいね」
初めましての次に出てきた言葉がそれだった。
確かにその時はピンクの髪の毛だったからそう思われるのも仕方ないけど、直に言われるのは珍しくて戸惑った。
「高校が厳しめだったから今なんか派手なのやりたくて」
嘘はついてない。
ただ厳しい校則の中で派手やってのが俺だった。
隣にいた高校からの友達のこーちには苦笑いされた。
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作者名：yurima | 作成日時：2023年10月25日 18時
